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香水の好みを探すためのサービス「エラム」を30代男性が使ってみた 予想を裏切る結果に?

香水のボトル

新サービス「ERAM」の香水

Image by: ポーラ・オルビスホールディングス

香水のボトル

新サービス「ERAM」の香水

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香水の好みを探すためのサービス「エラム」を30代男性が使ってみた 予想を裏切る結果に?

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新サービス「ERAM」の香水

Image by: ポーラ・オルビスホールディングス

 コロナ禍を経て、人に活力や癒やしをもたらす「香り」への注目が高まりました。新しくフレグランスを購入しようと思った人も多いはず。一方で香りはファッションやカラーメイクと違って目に見えないので、「自分の好きな香り」は意外と説明が難しい...。こうした香り選びの難しさから、同じ物しか使わなかったり、ショップに行くことにハードルを感じてしまったりする人もいると思います。

 そんなハードルを解決し、より身近にフレグランスを楽しんで欲しいという思いから、ポーラ・オルビスホールディングスが新サービス「エラム(ERAM)」を立ち上げました。このサービスは、「好みの解像度を上げる」ためというもので、実際にどんな流れで好みの香りを探っていくのか? ほぼ毎日フレグランスを使い、仕事柄、たぶん普通の人よりも知識はあると自負する、FASHIONSNAP編集部の30代男性“香水中級者”がこのサービスを試してみました。

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新サービス「エラム」の流れ

 エラムのサービスはすべてオンラインで行います。まずはアンケートによって割り出された好みの方向性に合わせ、3つの香りのサンプルが自宅に届きます。1ヶ月間香りを嗅ぎ比べたらフィードバックを送信。2ヶ月目はフィードバックを元に、ひとつの調香にフォーカスしながらニュアンスが異なる3つの香りが到着。同様に嗅ぎ比べて、最も好きな香りを選ぶと、3ヶ月目以降は選んだ1つの香りが継続して届くようになっていて、業態としてはサブスクリプションサービスに近いです。利用価格は1ヶ月あたり税込3890円(送料)。

 質問から好みを割り出すレコメンドサービスとは異なり、実際に香りを試しうえで、「この香りの中だったら、これが好き」を繰り返すことで、「香りの好みの解像度」を上げていきます。

いざ、体験! 5つの質問に答えて診断スタート

 サービスの流れが分かったので、早速使ってみます。アンケートではライフスタイルについての5つの質問から、香りの好みの傾向が探られます。「香りに求めるイメージは?」「最近好きなファッションは?」など、どれもライトな質問なので、恋愛占いをするような気分で気軽に回答できました(笑)。最後は、大まかな香りのパラメーターを選択します。

エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ

(ひとこと)実際にかなり清潔な方です

Image by: FASHIONSNAP

 回答の結果、私の好みは「CI-11フレッシュ・シトラス」と出てきました。香りの説明を読んでみると、自分のキャラクターにもマッチする気がして、納得感のある結果です。

 2番目、3番目におすすめの香りもレコメンドされます。2番目も香りの系統は近く、3番目はウッディ系が出てきました。傾向としては軽めの香りに寄っている印象です。おすすめされた香りのノートや系統のポジショニングマップも確認できるので、「こんな感じの香りが好きなのかな?」とちょっとした勉強に。

レコメンドされる香りの主なカテゴリーはフローラル・シトラス・ウッディ・オリエンタルの4つ。各カテゴリーにさらに香りのバリエーションがあり、全20種類が用意されています。

エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ
エラムの利用イメージ

最もマッチしたのはシトラス!

Image by: FASHIONSNAP

1回目のフレグランス、早速意外な結果に?

 アンケートに回答してから数日で1回目のフレグランスが届きました(ネコポスでポストに届くので、再配達の必要がないのが地味に嬉しい)。ボトルサイズは各2mLで、1日2〜3プッシュで約2週間ほど使える容量です。持ち運びしやすいサイズ感なので、自宅でも外出先でも試せて、自分に合っているか、いろいろなシーンでチェックできます。

エラムの香水
エラムの香水

ネコポスの中にプチプチで梱包、外箱は引き出し式

Image by: FASHIONSNAP

 自身の好みに最も近いと診断された「CI-11 フレッシュ・シトラス」は、ジューシーなグレープフルーツを感じさせる香り。2番目の「FL-11 フレッシュ・フローラル」はトップは華やかで、肌になじむとムスクのミステリアスなムードが引き立ってくる印象。3番目の「WO-11 グリーン・ウッディ」は、初めは軽やかでフレッシュな雰囲気ですが、時間が経つとシダーウッドやパチュリのスパイシーさが現れる二面性が特徴的でした。

 実際に3つの香りを試してみた私のフィードバックがこちら。

香りのアンケート

Image by: FASHIONSNAP

 あれ?と思った方、自分自身でも意外な結果でした(笑)3番目におすすめされたWO-11 グリーン・ウッディが、実は1番好みの香りでした。好きなポイントは、爽やかさと香りの持続性で最もバランスがいいと感じた点。CI-11 フレッシュ・シトラスも好みではあったのですが、自分の肌につけると香りが早めに飛んでしまい、FL-11 フレッシュ・フローラルはアニマリックなムードが自分のイメージとは少し違うかも...と感じました。

 元々ある程度フレグランスを楽しんでいたものの、意外な結果が出たので、改めて好きな香りについて考えてみることに。この結果を踏まえて、「爽やかさ」「香りが持続すること」がポイントなのかな、と仮説を立ててみました。

エラムのフレグランスの監修は、化粧品メーカーで賦香開発およびフレグランスの開発を40年以上にわたり手がけてきたベテラン開発者が担当。日本人の好みを知り尽くしているプロだからこそ、フレグランスとしてのクリエイションと日常使いしやすさの絶妙なバランスを追求しているそう。冷涼な気候はフレグランスや香料原料の生産、保管に最適な標高約1000メートルの八ヶ岳で製造しています。

フィードバックを経た2ヶ月目。辿り着いた“自分的ベスト”な香りは?

 1ヶ月目の3種類で最もお気に入りだった「WO-11 グリーン・ウッディ」のフィードバックを経て、2ヶ月目はウッディ系をベースにした、ニュアンスが異なる3つの香りが届きました。

エラムの香水

ウッディ系3種が到着。香りのカテゴリーが同じため、パッケージのデザインはすべて同系色に

Image by: FASHIONSNAP

 写真左から、「WO-24 ハーバル・ウッディ」は、トップノートの柑橘がとても爽やか。中央の「WO-37 フローラル・ウッディ」はミドルノートのローズやスズランがほどよい甘さのある香りでした。右側の「WO-61 ドライ・ウッディ」は私的に"ザ・ウッディ"な香りで、シダーウッドやベチバーが肌にしっかりと残る印象でした。ウッディ系3種を使ってみて、たどり着いたベストの香りは...?

エラムの香水

3回目は6mLサイズに。蓋付きの瓶タイプ

Image by: FASHIONSNAP

 "ザ・ウッディ"と感じたWO-61 ドライ・ウッディがベストフレグランスに! 個人的に「シンプルに爽やかな香りではなく、スパイシーさやドライな雰囲気が欲しかった」ため、この香りを選びました。ほかの2つもいい香りだったのですが、WO-37 フローラル・ウッディは少し甘さが強く、WO-24 ハーバル・ウッディは香りが早めに飛んでしまう印象で、「もう一声!」と感じました(もちろん、香りの感じ方は人それぞれなので、いろいろな人の感想を聞いてみたくなりました)。

 ということで、3ヶ月目以降は1番好きな香りの1ヶ月分(6mLサイズ)が継続して届きます。

■私の「エラム」体験の結果
質問からエラムが導いた香りの好み
1.シトラス
2.フローラル
3.ウッディ

実際に1ヶ月目の香りを試したフィードバック
1.ウッディ
2.フローラル
3.シトラス
(レコメンドとは逆の結果に!)
→好みのキーワードとして「爽やかさ」「香りの持ちの良さ」を発見!

ウッディ系3種類が届いた2ヶ月目の香りのフィードバック
→「爽やかさがありつつもスパイシーでドライ」な香りが好き

最終結果を自分なりにまとめてみると
→「ドライさが際立つウッディ系、かつ持続性があるもの」が1番好きな香り!
→最初に立てた仮説を2ヶ月目で検証。2つとも合っていることを確認でき、その上で「ドライさ」という新たな好みを発掘。一連のプロセスを通じて、香りの好みをより鮮明にすることができた

体験してみて...”潜在的な好み”を発見してフレグランスライフが充実しそう

 エラムを使ってみて、思ってもみなかった「潜在的な香りの好み」を見つけられると思いました。私自身はフレグランスを日常的に使用していて、香料からある程度は香りのイメージを想像することができるフレグランス中級ユーザーですが、細かく嗅ぎ分けできるわけではありません...。自分が「実はこんな香りも好きなのかも?」と知ることができると、これからの香り選びの幅が広がりフレグランスライフが充実しそう。友人や家族、パートナーなどと一緒にコメントしながら選んだり、レコメンド結果を分析してみるのも楽しいですよね。

 もちろん、「自分の好みがよく分からない」「香りの知識がない」といったエントリーユーザーは、どんな系統の香りが好きなのか知ることができるので、今後のフレグランス選びのヒントになると思います。

 余談ですが、実はこのサービスを体験する前に最近購入したフレグランスが、「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」の秋の新作「ワイルドミント&ラバンジン」や、「スリー(THREE)」が手がけた初の香水の中で最もスパイシーな香りの「04 SPIRIT OF EDEN」。サービスの結果と照らし合わせてみると、今の自分の気分として、秋冬シーズンに向けて少しツンとした(ピリッとした?)香りを求めていたのかな、なんて腑に落ちました。

おまけ:ポーラ・オルビスHDが考える、エラムの将来像

 新サービスのエラムは、ポーラ・オルビスHDの社内ベンチャー制度で選出された新規事業。同社と言えば、スキンケアをイメージする人も多いと思いますが、実は以前は自社フレグランスを積極的に展開していたそう(一部現在も販売中)。過去には香りのコンテストを開き、優秀賞を商品化する取り組みも。サービス開始から約2ヶ月経ち、性別を問わず幅広い年齢のユーザーから支持を得ていると言います。事業責任者の大島康平さんは、「昨今フレグランスへの注目度は高まっていますが、現状の日本では香り選びに迷う人の方が多いと感じます。好きな香りが明確になれば、よりカジュアルにフレグランスを楽しむことができると思います。当サービスでは、今後も広がるであろうフレグランス市場に対して、ユーザーが香りによって、豊かな生活を送る手助けができたらと思っています」と思いを語ってくれました。将来的に、人気の香りの傾向などを踏まえてホテルなどを対象にした“香りによる空間デザイン”などにもサービスを広げていくことも検討しているのだとか。今後のサービス展開にも注目です。

■ERAM:公式サイト

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