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人の欲望をひっくり返せ 謎多き「EDIMAK PROJECT」がTシャツを売って壊そうとするもの

人の欲望をひっくり返せ 謎多き「EDIMAK PROJECT」がTシャツを売って壊そうとするもの

2023年、ニューヨークで立ち上げられた「エディマック プロジェクト(EDIMAK PROJECT)」(中略)プロジェクトの内情は原則的に秘匿されている。

 8月1日。編集部宛に届いたメールには、その無名なプロジェクトが、“原宿の顔“とも言えるセレクトショップ「グレイト(GR8)」で第1弾を披露すると記されていた。

 グレイトで披露されたのは「ハイパー ストリート スナップ(HYPER STREET SNAP)」と名付けられたスナップフォトTシャツを含む4型のTシャツのみ。何のプロジェクトで、誰が手掛けているのか、エディマック プロジェクトの詳細については何も明かされていなかったわけだが、それでも会場には、ファッション業界の重鎮から著名なタレントやアーティストまでが多数来場した。

 「人の欲望が集積する業界に切り込みを入れて、その狭い世界で循環するお金を人間の尊厳のために使いたい」と話す同プロジェクトの発起人に、エディマック プロジェクトの狙いを尋ねた。

発起人

Image by: FASHIONSNAP

資本主義社会の「決まり」を引き剥がすために

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⎯⎯ エディマック プロジェクトとは、一体何なんでしょうか?

 まず、私たちは“ファッションはすごく政治的なもの”という前提に立っています。そして、資本は富裕層の世界の輪の中だけで循環し溢れている。私たちが目指すのは、その輪に亀裂を入れて、資本を引き摺り出し、人間の尊厳のために使うことです。

⎯⎯ 「政治的」というのは、ファッション業界に限らず、権威的な者が富を成し、生産者に還元されていない社会の状況を指していますか?

 そういう側面もありますね。でもまず着目したのは、「ファッションにつけられている価値がいかに曖昧か」ということ。つまり、ファッションが持つ危うさみたいなものを逆手に取れば、突然現れた無名のブランドでもGR8という一等地でパーティができて、そこにたくさんの人がやってくるという現象が起こせる、ということです。そういう意味でも「政治的」という表現を使っています。

会場の様子

Image by: FASHIONSNAP

会場の様子

Image by: FASHIONSNAP

人を動かすのは「リアル」でしかない

⎯⎯ 「固定した経済システムの中に、社会課題へのゲートを忍ばせる義賊的社会運動体」を自称しつつ、具体的に解決したい社会課題や、製品そのものの生産背景を隠すのはなぜですか?

 ただ服を売りたかったら、背景を言えばいいと思います。でも、逆に今回の場合は言わないことが僕たちの目的を実現することつながるんです。具体的には言いませんが、構想期間は約2年。今までの洋服作りとは全く異なる方法で製作されているとだけお伝えします。

 ただ、背景を知らなくても、グラフィックとして使用している写真自体に見たことがないようなパワフルさを感じることはできると思います。ボディは「エコサイクル(ECOCYCLE®)」というロサンゼルスのメーカーのもので、最近あまり見かけない昔からある編み機で製作しているため、服好きも興味を持ってくれるのではないでしょうか。

Image by: FASHIONSNAP

第1弾である「HYPER STREET SNAP」コレクション。プロジェクト発祥地であるニューヨークで、誰よりもストリートを知る者たちが撮影したというスナップ写真を用いたTシャツ3型(各1万3200円)と、プロジェクトのロゴをあしらったシンプルなロゴTシャツ1型をラインナップする。ボディは50%リサイクルコットン、50%オーガニックコットンの糸を使用したロサンゼルス発のボディプロジェクト「エコサイクル(ECOCYCLE®)」を採用した。XLのみのワンサイズ展開で、制作過程は非公開。

⎯⎯ 少ない情報の中でもムーブメントが生まれる場所に共通するのは、どういったものだと思いますか?

 真実味があること。嘘じゃないこと。例えば「SDGs」を目的に、無駄なものを作ったりと、世の中嘘だらけじゃないですか。でも、嘘は人の心を動かしません。予想のできないリアルがものづくりには必要だと思います。そして、見ていただければこのプロジェクト自体も、嘘じゃないと伝わると思います。

⎯⎯ Tシャツにプリントした写真は、誰よりもニューヨークの街をよく知るという複数人の写真家に撮影を依頼されたそうですね。

 ひとりひとりに、「好きなもの、綺麗だと思うもの」を撮ってもらいました。ニューヨークの超リアルなストリートスナップなので「ハイパー ストリート スナップ(HYPER STREET SNAP)」と名付けました。これまで色々なブランドがストリートスナップのグラフィックを使用してきたと思いますが、どこよりもリアルなものだと思います。

会場では撮影風景のドキュメント映像を上映した

Image by: FASHIONSNAP

背面に記されたのは撮影者の名前

Image by: EDIMAK

⎯⎯ 企業やブランドではなく「プロジェクト」という姿勢にこだわるのはなぜですか?

 プロジェクトというのは主体はあっても代表者がいない「動き」を意味しています。例えば、今最も手強い犯罪者は、組織的じゃない人々。ふわふわとしていて、顔の見えない、アノニマスな集団が1番強いんですよ。なので、今この世界で社会を揺るがすようなことを起こそうと思うなら、誰が何をやっているかわからない集団というのが最も最適な在り方なんです。

⎯⎯ どんなメンバーが関わっている?

 このTシャツ製作には、それに相応しい人間が集まっていますし、今後別の取り組みをする際にはまた別のチームを組みます。常に、今の社会を1番揺るがすための最適なユニットで動いていきます。

⎯⎯ 今後の展望は?

 今回はファッションをテーマにしましたが、人間の欲望の対象になっていて、そこに資本主義的にお金が流動している世界であれば、どんな場所にでも潜り込んでいこうと思います。誰にとっても身近で、そこに人の欲望があるのなら、次はファッションじゃないかもしれませんね。

◾️EDIMAK PROJECT 第1弾
受注販売期間:2024年8月9日(金)12:00〜9月2日(月)11:59
取り扱い店舗:ZOZOVILLA特設ページ ※8月9日(金)12:00から商品公開
公式Instagram

FASHIONSNAP 編集記者

橋本知佳子

Chikako Hashimoto

東京都出身。映画「下妻物語」、雑誌「装苑」「Zipper」の影響でファッションやものづくりに関心を持ち、美術大学でテキスタイルを専攻。大手印刷会社の企画職を経て、2023年に株式会社レコオーランドに入社。若手クリエイターの発掘、トレンド発信などのコンテンツ制作に携わる。

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