ディースクエアード 2024年春夏COEDコレクション
Image by: DSQUARED2
双子のデザイナー、ディーン・ケイティンとダン・ケイティン(Dean/Dan Caten)が手掛ける「ディースクエアード(DSQUARED2)」が、ミラノで2024年春夏COEDコレクションを発表した。テーマは「#D2NAUGHTY」。ブランド名と「NAUGHTY(淫らな)」という言葉を掛け合わせており、セクシーさを全面に打ち出した遊び心あふれるコレクションとなった。
ポルノ映画の撮影現場を再現したステージ
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会場には女性の喘ぎ声が響き渡っていた。まずスクリーンに映し出されたのは、イタリアを代表する元ポルノ俳優・現監督 ロッコ・シフレディ(Rocco Siffredi)の名前。彼のレトロかつエロティックな映像が映し出され、幕が開くとビーチに面したペントハウスを思わせるセットが登場した。衝立に隠れていてベッドを見ることはできないが、どうもここはポルノ映画の撮影現場のよう。「カメラの準備はいい? アクション!」という監督の掛け声に合わせ、ショーはスタートした。
シフレディ監督とは今回、プール用スライドやベルト、ハイトップなどのアイテムでコラボレーションを実現させた。「襟を立て、セーターを肩にかけて、さあ始めよう。ハニーとハスラーたちよ。舞台はパームビーチ。来年の夏、カントリークラブのWASPたちが、ポルノのスターダムに挑戦する」とコレクションノートには綴られている。
プレッピーさと淫靡なディテール
ランウェイを歩くモデルたちのアティテュードも挑発的だ。ピンストライプのミニドレスをまとった女性モデルがスカートをめくると、下に「ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」のアイコニックな「ベロ・マーク」がプリントされたショーツが現れる。また、男性モデルもローライズパンツでアンダーウェアをあえて見せるスタイル。Tシャツには「PLAY GUY」「CHERRY BOY」といった文字が躍る。中には、穿いていたデニムをランウェイで脱ぎ捨てるモデルもいた。
ネイビーのブレザーやアーガイルニット、ポロシャツといったプレッピーな装いも、あえて肌を露出させコントラストを演出。アーカイヴのルックも取り入れ、ディースクエアードらしいマッシュアップ作品を作り上げた。
無垢でセクシーなデニム使い
デニムにはY2Kなテイストも感じられる。洗いをかけてリワークしたメンズジーンズは、バックのジッパーから下着が見えるデザインで、ディースクエアードの2000年代のデニムシルエットにインスパイアされたものだという。ウィメンズのロースラング・デニムは、ウエストバンドの下でカットアウトしたり、太ももにレジンのリングをあしらったりとディテールが際立つ。フラットなスタッズで覆ったメンズデニムや、カットアウトした星をあしらったジーンズも登場した。
バストトップを隠す貝殻ビキニ
アクセサリーにもキッチュなアクセントが効いている。ラガーシャツに合わせたパールネックレスや、マリファナの葉で飾られたメタリックなアンクルレースサンダル、そして貝殻をモチーフにしたイヤリングやバッグ、ビキニなども登場。グリッターを散りばめたレジンのハート型「Open Your Heart」バッグにも遊び心を感じさせた。
ポルノ女優役はジュリア・フォックス
ショーの中盤、シフレディ監督自らがランウェイに登場。「V.I.P.—Very Important Penis」と書かれたTシャツをまとい、デニムのジッパーフライを開ける挑発的なパフォーマンスを見せた。そして衝立の向こうで撮影されていたポルノ女優役のジュリア・フォックス(Julia Fox)が真っ白なランジェリードレスで登場すると、会場は驚きに包まれた。
後半はそれまでのムードを払拭し、黒をベースにしたシックなムードに。ラストには、ビーチに面したテラスのセットに座っていたスペインのスーパーモデル、エスター・カニャーダス(Esther Cañadas)が登場。ウエスト部分にロブスターをあしらったブラックドレスを貫禄たっぷりに着こなし、デザイナーのケイティン兄弟よりキスの祝福を受けた。
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