デザイナー岡本大陸が手掛ける「ダイリク(DAIRIKU)」が、2024年春夏コレクションを新国立競技場内の駐車場で発表した。コレクションテーマは「MY HERO」で、1920年代のハリウッドが舞台の映画「バビロン」から着想。現地さながらの「HOLLYWOOD」のサインをバックに、アメリカのヴィンテージカー2台の入場でショーは幕を開けた。
ダイリクは、バンタンデザイン研究所在籍中に若手発掘を目的とした共同コンペ「アジアファッションコレクション(Asia Fashion Collection)」でグランプリに輝いた岡本が設立。2018年春夏シーズンに本格始動し、2021年には「シュガーヒル(SUGARHILL)」や「キディル(KIDILL)」などのブランドとともにファッションアワード「TOKYO FASHION AWARD」に選出された。
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今回のショーは、モノクロでサイレントの演出から始まり、物語が進むにつれてトーキーなカラー映画に移り変わる「バビロン」の構成になぞらえて、レザーなど硬い素材を取り入れたダークトーンのルックからスタート。中盤から後半にかけて、デニムやスウェットといった素材の鮮やかなルックへと移っていった。星柄のニットを腰に巻いたルックでは、6月に発売した「コンバース(CONVERSE)」とのコラボレーションスニーカーを合わせた。
Image by: FASHIONSNAP
岡本は「前シーズンはイギリスを意識したが、アメリカ古着も大好きなので、今回はアメリカンなものをドンズバでやりたかった」と説明。フリンジやロングブーツなど、ウェスタン調のアイテムが数多く登場した。また、映画のヒーローたちをコレクションにしたいとの想いから、「バビロン」に出演したブラッド・ピットをはじめ、チャップリンやブルース・リー、スティーブ・マックイーン、レオナルド・ディカプリオらを意識したスタイリングも見られた。
Image by: FASHIONSNAP
ショーを終えた岡本は「先月行われたパリでの展示会でニューヨーク進出が決まるなど、これまで以上の手応えを感じた。今後は初の直営店をオープンし、空間とともにブランドの世界観を表現するなど、様々な目標を考えている」などと語った。会場には、スタンディング客を含め多くの関係者が押し寄せ、岡本の輝く汗とともにステージの幕が降りた。
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