「アタッチメント(ATTACHMENT)」が、2022-23年秋冬コレクションをランウェイショー形式で発表した。新デザイナー榎本光希が手掛けた初のコレクションで、ブランドとしては2009年秋冬シーズンのパリコレクション以来、13年ぶりにショー形式での発表となった。なお、国内でのランウェイショー開催は同ブランドにとって初の試み。四谷のIMAGE STUDIO 109 YOTSUYAを会場に、全28ルックが披露された。
アタッチメントは、メンズブランドとして1999年にスタート。2005年にウィメンズラインを立ち上げ、2007年に「カズユキクマガイ(KAZUYUKI KUMAGAI)」としてパリコレクションデビューを果たした。2013年にはウィメンズブランドとして「エムエム アタッチメント」がデビュー。2020年に「エムエム アタッチメント」を「ファモン(FEMMENT)」に変更した。2017年には大阪を拠点とする繊維専門商社のヤギがアタッチメントの全株式を取得し、子会社化。2022年春夏シーズンをもって創業者の熊⾕和幸が退任し、榎本光希がデザイナーに就任した。
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2022-23年秋冬コレクションのテーマは「Volition」。画家のロバート・ライマン(Robert Ryman)の至言「There is never any question of what to paint only how to paint(何を描くかではなく、どのように描くかという問いである)」と彼の作品から着想を得て制作。「過程を選択する」というアタッチメントが大切にしてきたクラフトマンシップから製品管理まで、全ての工程に妥協を許さないものづくりの姿勢をコレクションで表現した。
コレクションは、ミニマルなチェスターコートやセットアップなど「人を引き立たせる服」がコンセプトのブランドらしいアイテムを中心にしながらも、総柄のコートとパンツのセットアップやつなぎ、オーバーサイズのジャケット、ワイドパンツなどで、アタッチメントに新たな息吹を吹き込んだ。シューズは、1990年代のシューズデザインを反映しつつ、通常ドレスシューズを製作する際に使われるグットイヤー製法ではなく、ステッチダウンでドレスシューズのディテールを表現することで軽くて柔らかいタウンユースなデザインに仕上げた。
榎本は、ブランド「ヴェイン(VEIN)」も手掛けているが、「アタッチメントは過程がデザインとして具現化されたもの、ヴェインは考えたデザインに挑戦するもの」と2つのブランドの棲み分けについて説明。海外展開を加速させつつ、今後はパリコレクションでの発表も視野に入れる。
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