ここ数年、Y2K(Year 2000)などのギャル文化がファッションのトレンドですが、メイク界にもこの波が広がっています。囲み目やブルーシャドウなど、“ザ・2000年代”なルックから、今っぽいメタバース感といった新しい要素を加えたルックも登場。各国で異なる魅力を持つ、韓国・中国・タイのギャルメイクを紹介します。
韓国アイドルに広がるギャル文化、Y2Kヘアメイクから自撮りポーズまで
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アジアの中でいち早くY2Kブームが起こった韓国。2000年代といえばジェルアイライナーを使った囲み目メイクが印象的ですが、韓国の最新Y2Kメイクはちょっと控え目。ジェルアイライナーの代わりに下まぶたに陰影カラーのアイシャドウを入れた“囲み目風アイメイク”はどんなスタイルにも合わせやすく、アイドルグループaespaのカリナ(KARINA)やMAMAMOOのファサ(Hwasa)、STAYCのアイサ(ISA)らが取り入れています。
aespaのインスタグラムより
ファサのインスタグラムより
STAYCのインスタグラムより
ヒョナ(HyunAh)は太いメッシュのようなエクステを入れたヘアに、パープルのアイシャドウをポイントにしたメイクを披露。細いアーチ眉も2000年代の雰囲気を醸し出しています。まぶた全体にカラーアイシャドウを塗るのにハードルを感じる人は、目尻に青いアイライナーを忍ばせた、I.O.I元メンバーのソミ(somi)のルックを真似してみては。またIVEのイソ(Leeseo)のツインテールや、ITZYのイェジ(Yeji)の細い三つ編みや、触覚のようなヘアスタイルでY2Kを取り入れるのも新鮮です。
またヘアメイク以外にも“ギャルピース”が流行中!撮影時はヘアメイクとともにぜひポーズも真似して楽しんで。
中華ギャル「辣妹」はY2Kを超え、近未来や電子世界へ
中国でギャルは「辣妹(la mei)」と呼ばれ、主にキャットアイでクールなメイクが人気。中国のY2Kメイク(千禧妆)は、キャットアイを中心に辣妹らしい要素に加え、2000年代に流行ったブルーやピンクを目元に使うのがポイント。中にはラインストーンやグリッターで顔をデコってSNSに投稿する人も。
さらに、Y2Kが進化したY3K(3000年代)をイメージした「未来感メイク」もSNSトレンドに浮上。ロボットや宇宙を連想させるブルーやパープル、メタリックカラーを使って、SF映画に出てきそうなフューチャリスティックな雰囲気に仕上げるのがユニーク。関連トレンドの「AIモデリングメイク(AI建模妆)」はCGっぽさがテーマ。人気のバーチャルモデルAYAYIや、女優ディリラバ(Dilraba)などのメイクがお手本に。まるで毛穴のない陶器肌に作り込んだベースメイクと跳ね上げアイラインで、非現実的な美しさを表現します。
このほか、ゲーム世界をイメージした「E-girl(Electronic Girl)メイク」も注目です。アニメやゲームキャラを再現するコスプレに近いアイメイクが特徴で、アメリカのインフルエンサー、ハンナ owo(hannah owo)の発信で一気に知られるようになりました。中国ではZ世代を中心にゲームやコスプレの人気が高いこともあり、E-girlメイクが拡散されました。黒いアイライナーを大胆に使用して極太のまつげを書き足したり、チークは鼻を跨いで広く入れたり、思い切ったパーツメイクが特徴です。絵を描くような斬新なメイクなのに、パーツを誇張したメイクは、どこか昔の日本のギャルメイクを彷彿とさせます。
“T-POP”スターたちが発信するタイのギャルメイクトレンド
タイでは、韓国や欧米の要素を取り入れつつ、独自のトレンドが生まれています。タイメイクといえばヘルシーな太眉や日焼けチークが王道で、ギャルメイクでもこの要素が受け継がれています。アイメイクは韓国と対照的に、下まぶたもしっかり囲むのが特徴。タイコスメ「4U2 コスメティクス」のスティックアイライナーのような漆黒のライナーで囲み目をすれば、タイ流のY2Kメイクが出来上がり。
タイでは近年、人気上昇中の“T-POP”スターたちがトレンドセッターとしても活躍。オーディション番組から誕生したガールズグループ4EVEは、新曲「Nobody's Perfect」のMVで2000年代のパリス・ヒルトンを思わせるピンクルックを披露しました。囲み目に加え、ドールチックな存在感のある下まつげや、ヌーディリップなどがギャルっぽい雰囲気に仕上がります。
青山学院大学文学部卒業。産経新聞社サンケイスポーツ編集局記者職を経て、「WWD BEAUTY」記者として中国や欧米などの海外美容市場やビューティテック、スタートアップなどを中心に取材。2020年4月に独立し、現在は美容業界情報を中心に若者トレンドや中国市場に関する記事を執筆。
(編集:平原麻菜実)
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