

26年度入学者向けランドセルはこの間の多色化の流れを受けて、新色の提案が相次いでいる。人気カラーのバリエーションや、これまで少なかったイエローを新たに出す企業が目立つ。布製ランドセルでは、仕様のアップデートが進む。
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(吉野光太朗)
25年入学者向け商戦では、女子はパステルカラーの人気が高まり、パープル、ピンク、水色が上位に挙がった。男子も黒をベースに多色化が進んだ。コンビカラーの人気も高まっている。
ランドセル工業会の調査では、購入金額の平均は前年比で約1500円増の6万746円で、6万5000円以上の割合が増えた。各社の新作は、こうした流れを踏まえたものとなっている。
色の組み合わせ
豊富なデザイン、色展開に力を入れる「フィットちゃんランドセル」を主力とするハシモトは、コンビカラーの人気を受けて「アスリートボーイワイド」(税込み7万5460円)シリーズから、「思い切った」というバイオレット×レッド/ブラックを出した。

「アスリートボーイワイド」のバイオレット×レッド/ブラック(ハシモト)
土屋鞄製造所は主力の「レコ」(8万7000円)シリーズから初めてコンビカラーを出した。ブラック×ディープレッド、グレー×アッシュブルー、ブラウン×ネイビーの3種類。2月に注文受け付けを始めてからブラック×ディープレッドの動きがいいという。

「レコ」のブラック×ディープレッド(土屋鞄製造所)
マツモトは25年向けから開始した「レインボースパーク」(6万8200円)シリーズでブラック×メタリックオレンジを出した。

「レインボースパーク」のブラック×メタリックオレンジ(マツモト)
25年向けで淡い色合いのラベンダーが人気だったことを受けて、鞄工房山本では薄紫系のバリエーションを増やした。今期は「ユニ」(8万4900円)シリーズなど3シリーズで新色のパープルを追加した。

「ユニ」のパープル(鞄工房山本)
新色で目立つのがイエローだ。これまで「色を安定させるのが難しい」(ハシモト)といった理由から、業界全体で商品化が進んでいなかったが、ハシモトでは多くの要望を受けて25年向けで2型出したところ、好調に推移するなどニーズの高まりをつかんだ。今期は各社でトレンドを踏まえたパステル調イエローの提案が目立つ。
ランドセル「天使のはね」が主力のセイバンは25年向けで初の黄色系となるパステル調のシャーベットイエローを2型出し、26年向けでは「モデルロイヤル・アリス」(8万2500円)と「スリーウェーシュシュ」(8万2500円)で同色を1型ずつ追加した。

「スリーウェーシュシュ」のシャーベットイエロー(セイバン)
池田屋では黄色系のランドセルを2型追加し、計3型とした。イチ押しは「防水クラリーノカラーコンビ」(6万円)シリーズのクリームイエロー×ミルクだ。

「防水クラリーノカラーコンビ」のクリームイエロー×ミルク(池田屋)
布製は水筒ポケットも
近年提案が増えている布製ランドセルは、研究が進みアップデートする動きが目立つ。
布製ランドセル「リュッセル」を販売するタカアキは、新たにリュッセルの「ミックス」モデルを発売した。両脇に水筒ポケットが付いており、メッシュの背当ては取り外して洗える。6万6000円。

「リュッセル」の「ミックス」モデル(タカアキ)
イオンは25年向けから布製ランドセル「ラクルスタイル」を販売している。今期はポリエステルのかぶせを合成皮革に変更し、よりランドセルらしい見た目に近付けた。2万7500円。

かぶせを合成皮革にした「ラクルスタイル」(イオン)
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