

ランニングシューズ市場が盛り上がっている。原宿では、両手にシューズブランドの袋を持つ観光客が多く、入店待ちの列ができている店も目立つ。円安効果もあるが、それ以外にもいくつか要因が考えられる。
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一つはランナーの大会回帰。ランニングポータルサイトを運営するアールビーズが、1万6000人超の市民ランナーを対象に「24年に参加した大会の回数」を調べたところ、前年は40%近くあった「0回」が7%に大きく減少し、回答者の90%以上が1度は大会に参加していることが分かった。また、約80%が複数の大会に参加し、「2、3回」参加の割合は前年の2倍近くになった。コロナ禍で「大会離れ」が進んだが、再び参加意欲が高まり、靴の買い替えが進む。
もう一つが、メーカー各社の製品力がアップしたことだ。カーボンプレート入りの高反発厚底靴を開発した「ナイキ」一強の時代がしばらく続いたが、ここ2年ほどで競合他社が巻き返し、「トップ製品の差を感じるのが難しくなった」(大手スポーツ店)という。当然販促にも力が入り、需要を喚起している。
コレクター層が作り出してきたスニーカーブームと異なり、今回のラン靴人気の主役はランナー。健康志向と相まってランニング人口がもっと広がれば、継続的な市場拡大が見込めるかもしれない。
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