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繊研plus阿部潤一がデザインしてきた「カラー」が25~26年秋冬コレクションを最後に、デザイナー業務を後任へとバトンタッチする。指名されたのは「thプロダクツ」をデザインする堀内太郎。阿部は引き続き、スタッフとしてカラーに携わるというが、どこまでを後任に任せ、どこまでをチームの一員として携わるのか興味深いところではある。
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日本のデザイナーブランドで、創業デザイナーが引退した後もビジネスを継続している例はそれほど多くない。思い浮かぶところでは「イッセイミヤケ」「ジュン・アシダ」くらいだろうか。「ケンゾー」ももともとは髙田賢三のデザインだが、経営は途中から海外企業だ。
海外では、デザイナーの交代によるブランドビジネスの承継が当たり前になっている。シャネルは25年春夏で、オートクチュールを始めて110年を迎えたという。ガブリエル・シャネルから始まった歴史は、職人たちの手仕事とともに後任デザイナーたちによって引き継がれている。
ブランドの歴史が海外とは差があるため、日本ではこれから本格的に事業承継が問われてくる。ただし、それは創業デザイナーの意志次第だろう。ブランドを後世に残したいか、それとも一代限りのものとするか。願わくは、その事業承継は創業デザイナーの美意識を受け継ぐものであってほしい。
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