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企業 × スポーツチーム、そのコラボにはどのような意義があるのか

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バスケットボールでは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズの地区優勝、Jリーグでは名古屋グランパスのYBCルヴァンカップの優勝、そして、2026年にはアジア競技大会が控えるなど、スポーツが盛り上がる名古屋・愛知。2024年12月、ビジネスにおけるスポーツの価値や活用方法を学ぶSPARK TALK(主催:名古屋商工会議所、名古屋スポーツコミッション)が開催された。企業とスポーツチームとのコラボレーションは、企業にとってどのような意義があるのか。ツーウィルスポーツ代表取締役 天野 春果さんとビームス クリエイティブ プロデューサー 佐野 明政さんによるスペシャル対談の一部をお伝えする。

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天野 春果さん/株式会社ツーウイルスポーツ 代表取締役社
東京都出身。アメリカ・ワシントン州立大学でスポーツマネジメントを学ぶ。在学中はアトランタ五輪にボランティアとして参加。帰国後、1997年に富士通川崎フットボール(現:川崎フロンターレ)に入社。2001年日韓ワールドカップの運営に出向したのち、川崎フロンターレに復帰。斬新なアイディアでコラボイベントを数多く生み出し、川崎フロンターレを人気クラブに育てた立役者、「Jリーグ最強の企画屋」としても知られる。2024年に川崎フロンターレを退職し、株式会社ツーウイルスポーツ(TWS)を設立。地域スポーツクラブの設計・構築・実行、大会やイベントの企画・運営などを行う。

佐野 明政さん/株式会社ビームス クリエイティブ ビジネスプロデュース部 プロデューサー
愛知県名古屋市出身。2000年BEAMSに入社。2010年に修士号取得。ショップスタッフを経験したのち、アウトレット事業、ライフスタイル業態である「ビーミングライフストア」の立ち上げを行う。2015年よりBEAMS JAPANのプロジェクトリーダーを務め、立ち上げから現在まで、「日本の魅力的なモノ・コト・ヒト」を国内外に発信する数々の企画を主導。2022年からは、「BEAMS SPORTS」も担当。持ち前のユニークな企画力・発信力・コラボ力を活かし、ファッション×地域×スポーツの可能性も追求している。大のサッカーファンで、1998年以降のワールドカップ大会はすべて現地で観戦している。

企画立案で意識する4つのキーワード

佐野明政さん(以下:佐野):天野さんはさまざまなスポーツチームとのコラボレーションを実現されています。商品開発やプロモーションの企画の際に、意識していることは何ですか。

天野春果さん(以下、天野):僕が特に意識しているのは“楽しく・面白く・温かく・近く”。コラボやイベント実施の意義は「化学反応を起こし、人が何かを好きになるきっかけをつくること」だと考えます。人が新たなものに触れるフックやきっかけになればいいなと考えているのです。

佐野:企画の際には、その4つのキーワードの中で合うものを探されるのですか。

天野:例えば、川崎フロンターレの中村憲剛選手の引退試合での企画演出プロモーション「けんござんまい」は、“面白い”というキーワードを意識したものでした。これは、すしざんまいの広告を見かけた際に「ざんまい」という言葉が面白いなと感じ、思いついたものです。

偶然にも、すしざんまいの木村社長は中村憲剛選手の母校・中央大学の先輩でした。木村社長は当初、中村憲剛選手が何のスポーツをしているのかもご存じなかったのですが「中村君が引退するんだったら盛大にいこうじゃないか」と言っていただき、200kg級のマグロの解体ショーや、すしざんまいの優待券配布などが実現しました。

佐野:そういった今までにあまりない企画は、思いつくことがあっても最後までやり切るのはとても大変なこと。天野さんの行動力とやり切るところ、すごいです。

天野:確かに、僕は思いついたらすぐに行動しますね。2020東京オリンピックの「五輪応援ガンダム衛星」の企画も、まずガンダムとシャアザクが宇宙に浮かぶというゴールの絵が頭に浮かびました。この企画は衛星が宇宙で爆発してしまった上に、コロナ禍のために発信もできないという残念な結果に終わりましたが、実現のためにモチベーションを高く保つことができた企画のひとつです。

コラボで意識しているのは「楽しく・面白く・温かく・近く」だと語る天野さん

最初から数値目標を追うと、うまくいかないことが多い

佐野:世の中には、光が当たっていないためにまだ魅力が知られていないモノが、たくさんあります。BEAMSは世界中の良いモノを集めて販売するセレクトショップという業態。私が担当してきたBEAMS JAPANやスポーツ案件でコラボ企画を考える際も、魅力的な企業や地域に光を当て、興味を持ってもらうきっかけを増やしたいと考えてきました。

2018年にBEAMS JAPANは名古屋グランパスから、地域を盛り上げるお祭りの実施にあたって、象徴となるユニフォームをデザインしてほしいというお話をいただきました。

スタジアムで、みんなでお揃いのユニフォームでスポーツを応援する高揚感・一体感を思い返すと、ユニフォームはただのお洋服ではなく、人をつなぐ大切なものなのだと思います。僕はここにスポーツとファッションの融合が生まれると考えるのです。それが「大名古屋展」につながりました。

天野:企業ですから、メセナ活動(文化・芸術活動に対して企業が支援を行う取り組み)だけではできない部分もあると思います。「大名古屋展」はどのように実現されたのですか。

佐野:確かにメセナ活動ではないので、いろいろな企業にお話をして取り組みにご参画いただきました。最初は、参画企業の方々も何が生まれてくるのかわからない中で「きっとBEAMS JAPANがやるのであれば、面白いことをしてくれるのだろう」と期待してくださったのだと思っています。「まずはやってみて、反省点や改善点を積み上げて大きくしていく」というやり方で進めました。

5回目となる2024年も中日新聞社と共催し、朝刊の全面広告にメッセージを出すなど、厚みを増したコラボレーションを行っています。

天野:最初に売り上げなどの数値目標を掲げてしまうと「面白いものにする」というゴールにはうまくたどり着けないことも多いですよね。まずは自由な発想でユニークなことを行い、それが2年、3年と継続していくことで数字もついてくるのだと思います。川崎フロンターレも、もちろん数字を出さなければいけない部分はありましたが、地域の方々に愛されるための投資として予算を活用していた部分がありました。

佐野:天野さんはいつも「小さくてもやってみることが大事だよ」とおっしゃいます。

僕もご一緒させてもらった川崎市市制100周年の「かわさき飛躍祭」も、初めにタイトルを聞いた時に「天野さんらしいな」と面白く思いました。企画に共通することはあるのでしょうか。

天野:「かわさき飛躍祭」は、サウナで外気浴をしている時に「100歳…ヒャクサイ…飛躍祭!」とひらめいたものです。企画は“地域性・話題性・社会性”の3つのうち、どれかが入っていることがベストだと考えています。教育に繋がるような真面目なこと、良いことも、ユーモアや遊び心を持って入り口は楽しく、面白くしたいですね。

佐野:「かわさき飛躍祭」の準備は、時間的にはタイトでしたが、川崎在住のデザイナーや、元々川崎フロンターレのファンであるといった、関連するものに「好き」を持つスタッフをアサインすることによりスムーズに進めることができました。最近は、推し活という言葉もあるように「好き」という気持ちは人に伝わり、広がり、繋がっていくと感じます。

天野:やはり「好き」は自分自身のモチベーションも上がりますから、仕事の場でも活動の源になると思います。また「大変」という字は「大きく変わる」と書きます。大きな山を登り、一緒に頂上からの景色を見ることができる仲間と組むことができれば、どんな辛いことでも達成できると思います。

仕事においても「好き」という気持ちは人に伝わり、広がり、繋がっていくと語る佐野さん

切り口を変えることで新たなメディアへのアプローチも

佐野:スポーツとのコラボレーションの際に、意識していることはありますか。

天野:地域スポーツであれば、1番最初に意識するのは“地域性”です。地域の魅力は、そこに住んでいると意外と見えづらいもの。ですので、その地域の情報を伝えることや魅力を掘り起こすこと、そして誰が来ても楽しい取り組みとなることを強く意識しています。

川崎フロンターレでは、「川崎フロンターレ牧場」「イッツァスモウワールド」という名前で、地域の牧場や相撲部屋とコラボしました。サッカーなのに動物やお相撲さんがいるというイベントで、面白おかしく地域のことを知ってもらうことができたと思いますし、地域との新たな繋がりができたと思います。

あとは、メディアに取り上げてもらうこともかなり意識します。ローカルなものはどうしても話題性が乏しくなりがち。しかし、そこに面白みや社会性を加えることで、新たなメディアにも取り上げてもらえるのです。実際に僕も「報道ステーション」などに企画書を出し、取り上げていただいた経験があります。

佐野:BEAMS JAPANでも2023年にJリーグの60のクラブと「BEAMS SOCCER」というプロジェクトを行いました。全60クラブとのコラボTシャツの販売や、全国各地のスタッフが好きなクラブを応援する気持ちやホームタウンへの想いをファッションで表現し、サイトで紹介するという取り組みです。“多くの人に取り組みの意義を伝えること、そして、取り組みを知ってもらい、結果、行動を起こしてくれること”という企画のゴールは、僕も常に意識しています。

数多くの企画を仕掛けるお二人が重要視しているのは「地域」というのはキーワードだ

天野:僕は、日本の伝統文化やサブカルチャーはやはり海外に強く響くと思っています。なかでも銭湯やサウナの文化は、文字通り温かいですしアットホームですよね。名古屋は2026年に、アジア競技大会を控えています。せっかく全国各地やアジアから多くの観光客が来る機会ですので、サウナの多い名古屋流・愛知流のおもてなしとなる企画をして盛り上げたい、バズらせたいと考えているところです。

佐野:名古屋・愛知から日本全体、ひいては世界を盛り上げていきたいです。魅力を新たな視点で捉え直し、多種多様な企業がジャンルを超えて繋がれば、エネルギーは掛け算されて大きくなっていきます。地域を愛する気持ちが次の世代にも伝わっていけば、シビックプライドがさらに醸成されていくでしょう。スポーツや地域、ファッションのコラボレーションの力で、名古屋・愛知を世界に誇れる都市にしていきたいですね。

文:梅原ひかる

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