今年のお買い物を振り返る「2024年ベストバイ」。7人目は、WEBマンガサイト「OUR FEEL」で連載中の漫画「ファッション!!」が話題の漫画家 はるな檸檬さん。「リアルすぎる」と業界人も驚くほどの描写を可能にするファッション業界への深い知識と理解を持ちながら、実は2010年に宝塚歌劇団の熱狂的なファンの日常を描いた「ZUCCA×ZUCA」で漫画家デビューするほど長年の“ヅカオタ”であり、2児の母として育児コミックエッセイも手掛けるなど、多彩なジャンルで活躍しています。公私ともに興味関心の守備範囲が広く深度も深いはるなさんが、今年買って良かったモノ6点は?
「ファッション!!」あらすじ
服をこよなく愛し、ファッションショーの演出からセレクトショップのバイヤーまで様々な業種を経験した過去をもつ"ファッションオタク"な主人公 新道開。漫画家の妻 新道桜子や子どもと暮らしていたある日、新人デザイナーで留学生のジャンに出会う。ジャンの誠実さと才能に心を動かされ、自分が持つアイデアや人脈、時間の全てを捧げて彼を手伝い始める開だったが、次第にジャンの裏の顔が明らかになっていく。
目次
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XG 公式グッズパーカー
FASHIONSNAP(以下、F):1点目は、韓国を拠点に活動する日本人7人組HIPHOP/R&Bガールズグループ「XG」のグッズのパーカーとのことですが、こちらはいつのものでしょうか?
はるな檸檬(以下、はるな):これは今年5月に始まったXG初のワールドツアー「The first HOWL」の公式グッズで、私は横浜公演に行った時に買いました。アイドルグッズ感がなくて、普通にファッションとしておしゃれなところがすごく気に入っています。オーバーサイズでショート丈のシルエットも、カラフルなタイダイ柄や各メンバーが好きなモチーフを落とし込んだプリントもすごくかわいいんですよね。XGは、そういった“審美眼”的な部分も好きだし信頼しています。
F:確かにとてもスタイリッシュですし、なんだかHIPHOPを踊るダンサーになったような気分になれそうなデザインですね。
はるな:そうなんです、ギャルダンサーみたいな感じで。猛暑の中で時々肌寒い日があった今年の夏に、Tシャツ&デニムの上から羽織るのに重宝していました。「誰かファン仲間がいないかな」と思いながら子どもの送り迎えの時によく着て行くのですが、残念ながら、今のところ誰からも声を掛けられていないですね(笑)。
F:そもそも、XGを好きになったきっかけは?
はるな:元々10年ほど前からK-POPが好きで、家でよくYouTubeを流しているのですが、ある時たまたま流れてきたXGの「MASCARA」の音楽番組での初パフォーマンスを観て、家族みんなで「なんじゃこりゃ」と衝撃を受けたのが最初の出会いでした。デビューしたてとは思えないクオリティの高すぎる歌やダンスはもちろん、「100年前からやってます」みたいな落ち着き払った表情でステージをしていたリーダーのJURINちゃんに惹きつけられてしまって。それからグループを知っていくうちに、気づけばメンバー全員を好きになっていました。
F:XGはパフォーマンスのレベルの高さも、MVの世界観やヴィジュアルの作り込みも本当にすごいですよね。
はるな:しかも、初期の頃はK-POPと近しいきれいめなヴィジュアルだったのですが、途中からどんどん時代の最先端を行くような攻めたスタイルや音楽性になっていって。そんな彼女たちの姿からは、「自分が好きなことをすればいい」「自分で選んだものに自信を持っていい」「既成概念に囚われずに、あなたはあなたのままでいればいい」といったメッセージが感じられるんですよね。その“絶対に守りに入らない攻める姿勢”に、大げさじゃなく、日々生きる勇気をもらっています。
F:「あなたはあなたのままでいればいい」というメッセージは、はるなさんの漫画作品「ダルちゃん」*で描かれている内容にもリンクする部分があるように感じました。
*ダルちゃん:資生堂の「ウェブ花椿」上で2017年10月~2018年10月に連載されていた作品。ダルダル星人の姿を隠し、一生懸命に「働く24歳女性」に「擬態」するダルちゃんを主人公に、女性の生きづらさや創作に携わる人物の孤独を描いている。2018年12月に小学館から単行本(全2巻)を発売。
はるな:今まで自分で思ったことはなかったのですが、確かにそうかもしれないです。私自身もいろいろな人に対してそうあってほしいと思っているからこそ、そういったメッセージを若い人たちが発信してくれていることに勇気づけられているのかもしれません。
YOHEI OHNO メッシュトップス
F:2点目は、「ヨウヘイオオノ(YOHEI OHNO)」のメッシュトップス。さまざまな種類のグラフィックがあるシリーズですね。
はるな:これは2024年秋冬コレクションのものなのですが、宝塚などを観劇する時の「体温調節の薄衣」として本当に便利で。特に夏は外が暑いからと薄着で行くと、劇場内が冷えていて風邪を引いてしまうことが結構あるんです。でも、このトップスは透けていて通気性も良いので暑い日でも意外と着られますし、肌がしっかり覆われているので、冷えても致命的なダメージを受けずに済む。Tシャツやワンピースなどの下にレイヤードして着られるところも気に入っています。
F:ファッション性の高いアイテムながら、実は機能的にも優れているんですね。そういえば、現在連載中の「ファッション!!」の第36話には、ヨウヘイオオノ デザイナーの大野陽平さんにそっくりなキャラクターが登場していましたが……。
はるな:“「コウヘイヨウノ(KOHEI YOHNO)」の光平さん”ですね(笑)。元々は、ファッション業界の方たちからどう見られるかわからなかったこともあり、露骨に誰かわかるような形では人物を描かないようにしていたんです。でもご本人から「むしろ出してくださいよ」と言われたので、「そう言うなら、思いっきり似せて名前も寄せて出そうかな」と思って、あのような形で登場させました(笑)。
F:デザイナーの陽平さんとは以前から親交が?
はるな:以前、渋谷に「文化ファッションインキュベーション」*という若手デザイナーやクリエイターの支援施設があったのですが、そこにヨウヘイオオノや「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」などをはじめ、10ブランドほどが入っていて。当時、私も展示会などで度々その施設を訪れていたので、陽平さんとはよくお会いする顔見知りになったんです。今もお会いすればご挨拶しますし、時々ショーを観に行ったり、展示会にはほぼ毎回行っています。
*文化ファッションインキュベーション:学校法人文化学園が、2010年11月22日に渋谷区文化総合センター大和田の10・11階にオープンした施設。2020年4月30日に運営を終了。
F:そんな繋がりがあったのですね。それでは、ヨウヘイオオノの服は他にもお持ちなんでしょうか?
はるな:実はかなりたくさん持っています(笑)。シャツは何枚もありますし、ジャケットとタイトスカートのセットアップや、同じ型のワンピースを色違いで2色、コートも3〜4着はありますね。なかでも、初期の頃に買った2016年秋冬コレクションの薔薇のプリントのコートが本当に大好きで。漫画家の萩尾望都先生にも褒められたくらいすごく素敵なデザインなのですが、長年愛用していたら、合皮素材のためか内側がボロボロになってしまったんです。陽平さんや修理業者さんに相談しても「修理は難しい」と言われてしまったものの、できれば直してまた着たいと思うくらい、愛してやまない1着です。
F:はるなさんが考える、ヨウヘイオオノの魅力とは?
はるな:上品でありながら攻めてもいる、絶妙なバランス感覚ですかね。デビューから時間が経つにつれて、アイテムが売れ筋中心になったり、デザインがシンプルになって似通っていったりと守りに入ってしまうブランドもある中で、陽平さんの服からは、今も変わらず「攻めるぞ」という気持ちを感じます。素材やフォルム含め、“品があるのにちゃんと面白い”服を作っているところに惹かれます。
MIU MIU レースアップブーツ
F:続いては、「ミュウミュウ(MIU MIU)」のレースアップブーツですが、ミュウミュウの中ではやや辛めなデザインですね。
はるな:そうなんです。ミュウミュウの靴は好きでいろいろ持っているのですが、これまではドレッシーなパンプスやミュールが多くて、こういったカジュアルなデザインのものを買ったのは初めてで。しかも、このチャンキーでボリューム感のある見た目に反して、すごく軽いんですよ。これに、以前巻き爪の治療をしていた時に病院でおすすめされた「ニューバランス(New Balance)」のインソールを入れると、本当に履き心地が楽で永遠に歩けます。
F:偏平足などを直す矯正靴のメーカーとして始まったニューバランスは、インソールの機能性にも定評がありますよね。ちなみに、どういった時に履いていますか?
はるな:元々は、観劇など少し特別な時に履く用として買ったのですが、かわいくてどんなスタイリングにも合わせやすいし楽なので、子どもの送り迎えに行く時にも履いていくほど、毎日のようにヘビロテしています。実はあまりにも履きすぎて、一度プルストラップが取れてしまって修理に出したんです(笑)。それくらい、買って大満足の今年のベストバイ第1位のアイテムですね。
F:今日お持ちのバッグやバングルもミュウミュウですが、ブランド自体が元々お好きなんですか?
はるな:そうなんです。このバングルも今年買ったのですが、カジュアルでもドレッシーでも合わせられる絶妙なデザインなので、すごく気に入っています。
OFFICINE UNIVERSELLE BULY ボディオイル
F:4点目は、「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY、以下ビュリー)」のボディオイル。野菜や果物などの“菜園の香り”を表現した「レ・ジャルダン・フランセ・ドゥ・オフィシーヌ・ユニヴェセル・ビュリー」というシリーズのものですね。
はるな:ビュリーは差し入れやお世話になった方への御礼用などにギフトとして買うことが多かったのですが、これは仕事中に癒されたいなと思って自分用に買いました。他にはあまりない、「ヴェルヴェーヌ・デザンド・エ・バジリック・ドゥリュ」というバーベナとバジルの香りが本当に好きで。オイルを出した瞬間と時間が経過した後で、香りの変化が楽しめるところも気に入っています。特に最近は乾燥が気になる季節になったので、これを付けて指先を保湿しつつ、時々手を鼻に近づけて香りを嗅ぎながら仕事をしています(笑)。
F:元々香り系のアイテムがお好きなんでしょうか?
はるな:すごく好きです。「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」や「ディプティック(Diptyque)」などでも好みの香りのものは持っていますし、ミュウミュウの香水やボディクリームも使っているのですが、最近の自分の中での流行りはビュリーですね。重すぎない、ずっと嗅いでいられる絶妙な香りが良くて。このボディオイルを手に入れる前も、仕事中は同じくビュリーのルームフレグランスを必ず側に置いて、たまに匂いを嗅いでは癒されていました。
F:そのほかに、漫画家としての仕事中の必須アイテムは何かありますか?
はるな:漫画家ならではのアイテムだと「手袋」ですかね。私はiPadで描いているのですが、生身の手が画面に触れると不要な線が入ってしまうので、それを防ぐために手袋が必要で。でも、小指はガードしつつ他の指は出ていないと描けないので、100円ショップで売っているナイトケア用手袋の小指以外の指を全て切り落としたものを使っています。見た目が全く美しくないので、お見せすることはできないのですが(笑)。
F:普段はなかなか漫画家さんにお話をお伺いする機会がないので、そういったエピソードはとても新鮮です。
はるな:本当ですか? デジタル・アナログ派問わず、漫画家は原稿を描く時用の“マイ手袋”を持っている人が結構多いと思いますよ。
JBL ポータブル防水スピーカー
F:続いては、米・カリフォルニア発のオーディオブランド「JBL」のポータブルBluetoothスピーカー「JBL Go 4」ですね。これを買われたきっかけは?
はるな:うちは家族みんなが割と音楽が好きで、家ではずっとYouTubeなどで音楽をかけているのですが、唯一無音だった「お風呂時間」をもっと楽しめたらいいなと思って。スマホも一応防水ではあるものの水没が心配だし、シャワーの音で何も聞こえなくなってしまうので、何かいいものがないかなと探していた時に見つけたのがこのスピーカーでした。
F:コンパクトでポップなデザインが素敵ですね。
はるな:値段も1万円以下と比較的お手頃なんです。キャンプなどの屋外アクティビティで使う人も多いようなのですが、私は浴室のドアにS字フックで掛けて使っています。お風呂用のプレイリストを作ってXGや「エスパ(aespa)」「ニュージーンズ(NewJeans)」などを流しているのですが、そうすると子どもが湯船の中で踊ってくれるという(笑)。
F:それは楽しそうです。
はるな:このスピーカーのおかげで毎日のお風呂タイムの30〜40分がものすごく彩り豊かになったので、本当に買ってよかったですね。普段は各々が自分の好きなものを見たり聴いたりしていますが、お風呂タイムだけはみんなで同じ曲を共有しながら、半ば強制的に推し活をしています(笑)。
F:XGやK-POPなどはいつもお子さんと一緒に楽しまれているんですか?
はるな:そうですね。特に上の子はダンスを習っているので、XGの新曲が出ると夢中でMVなどを見て、振り付けをいち早く覚えて披露してくれますし、ライブも息子と一緒に観に行っています。
F:ご家族と一緒に推し活を楽しめるのは最高ですね。
CARE:SOKU 靴下「ととのえる ベーシック」
F:最後は、「ケアソク(CARE:SOKU)」の「ととのえる ベーシック」という靴下ですが、これはどういったアイテムでしょうか?
はるな:足の専門家と科学的エビデンスに基づいて共同開発された、足や指のトラブルを改善してくれる靴下なんです。私は元々、歩く時に足の指がちゃんと接地しない「浮き指」が原因で巻き爪になってしまって2〜3年ほど病院に治療に通っていたのですが、ある時インターネットで見つけたこの靴下を履き始めたら、すっかり治ってしまって。
F:これを履いただけでですか?
はるな:そうなんです。この靴下は、指を正しい位置に配置して接地しやすくするようにかなり考えて設計されているらしくて。かかと部分に衝撃を吸収するクッションが入っていて少し高くなっているのと、内側が5本指に分かれているのですが、まるで泥の中に素足で入った時のような気持ち良さがあります。履いただけで治ってしまったことにあまりに感動して、今はほぼ毎日これしか履いていないですね。
F:価格はおいくらでしょうか?
はるな:1足約3000円です。病院での治療は1回1万円、2ヶ月に1回のペースで通っていたので、それを考えたらかなり安いなと。今はもう病院にも行く必要がなくなりました。
F:ファッション業界には、仕事柄ヒールを長年履いていて足にトラブルを抱えている人も多いと耳にするので、そういった人にも良さそうですね。
はるな:もう全員履いてください! カラーバリエーションも、ベーシックな黒や白、ネイビーから、黄色や赤までいろいろあるので。私は特に赤がお気に入りです。
F:先程のスピーカーもそうでしたが、はるなさんは赤がお好きなんですか?
はるな:好きですね。一時期玄関に赤い靴しかなかったことがあって、家に遊びに来た友達に「ウケる」と写真を撮られたことがありました(笑)。私はクリスティーナ・リッチ(Christina Ricci)が大好きなのですが、「バッファロー'66」(1998年/監督:ヴィンセント・ギャロ)という映画で主人公が赤い靴を履いている姿が脳裏に焼き付いていて、その幻影をずっと追っているのかもしれません。
[ケアソク] ととのえる ベーシック (ブラック 24ー25cm) 男女兼用 (医師がすすめる) 足の健康 疲れにくい/外反 内反/カジュアル 運動 (クルー丈) 靴下 ソックス 山忠 817411
ブランド: ケアソク
価格: ¥3,795(2024/12/05現在)
今年を振り返って
F:今年のお買い物を振り返ってみていかがでしたか?
はるな:以前はもう少し物欲のままに買っていたのが、いるものといらないものがより明確になってきて、本当に欲しいと腹の底から思うもの、買うことで心が満たされるものだけを買う方向にシフトしてきた感覚があります。年齢的なものもあるのかもしれませんが、時代の空気の影響もあるのかなと。流行を追いかけたり、他人から評価されるものを買うのが平成の消費行動だとすると、令和の今は「自分はこれが好きだから買う」という基準でものを買っているような空気を感じています。
F:確かにそういった傾向はありそうです。実際にファッション業界全体として、以前よりも明確なトレンドやファッションアイコンが生まれにくくなっている現状があります。はるなさんが服を買う際、欲しいと思う決め手はどんなポイントですか?
はるな:完全にフィーリングですね。特にファッション性の高い服を買う時はしっかり試着をしてサイズ感を見つつ、感覚的に「きた!」となるかどうかがかなり重要です。「これは手持ちの服と合わせやすい無難な服だから」といった理屈で買った服ほど、結局あまり着ないことが多くて。こんまりさんじゃないですが、「ときめき」を感じるかどうかを大切にしています。
F:お仕事面では、今年6月に「ファッション!!」の連載を再開し大きな話題を呼んだことも記憶に新しいです。仕事に関して、2024年はどのような1年でしたか?
はるな:これまでは暗い崖をずっと登っていたのが、ようやく開けた場所に出たように感じられる、とても楽しくなってきた1年でしたね。というのも、1〜5巻までを以前の媒体で描いて、6巻分から新媒体「OUR FEEL」で連載を再開することになったのですが、ちょうど5巻までは、本当に描きたいことを描くための「前準備」や「土台作り」のような感じだったんです。「これで本当に合っているのかな?」という疑問を持ちながら、後々物語を展開していくための前提や要素を計算して、パズルのピースを配置していくような作業だったので、楽しいというよりは苦しくて。しかも、題材も比較的センシティブなので、批判されるかもしれないという心労も常にありました。
でも、5巻で一旦区切りがついて少しインターバルができたことで、自分の中でも「この流れのまま走っていけば大丈夫そうだ」という気楽さも生まれましたし、いよいよ本当に描きたいことを描いていくターンに入ったので、今はすごく楽しくて。物語の内容的には、“人間の暗部”のようなものをたくさん描いているので決して楽しくはないのですが、自分としては、そういった人間のネガティブでマイナスな側面をずっと描きたいと思ってきたので、最近はやりがいや喜びを感じながら描いています。
F:それを聞いて、ますますこの先の展開が楽しみになりました。ちなみに、はるなさんが「本当に描きたいこと」とは、どういった内容なのでしょうか?
はるな:まだはっきりとはお伝えできないのですが、今世界中のいろいろな流れを見ていても、私が描こうとしている内容とすごく近しいことが起きているなと感じていて。それを物語にして可視化することで、より多くの人と感覚や知識を共有し、「それはいったい何なのか」「どうしていけばいいのか」ということをみんなで考えられたらいいなと思っています。
F:それは必ずしもファッション業界だけにとどまらない内容ということでしょうか?
はるな:そうですね。たまたま舞台として「ファッション業界」がすごくフィットしたという部分はあるのですが、私が描きたいことはもっと普遍的な、人間なら誰しも、どの業界でも起こりうることだと思います。SNSなどで「ジャンくんみたいな人、確かにいるよね」とみなさんが言ってくださっていますが、「ジャンくん」はあくまできっかけでしかないんです。「ここからが本番なのでお楽しみに」という気持ちですね。
F:裏の顔を持つデザイナー ジャンくんのこの先の動向含め、ますます続きが気になります。今お聞きできる範囲で、今後の展開について教えてください。
はるな:主人公の開とジャンの関係性に変化が生まれ、第2章が始まります。今後はさらに業界を問わず普遍的に楽しんでいただける内容になっていくと思うので、これからもっといろいろな方に読んでいただけたら嬉しいです。
ファッション!!【電子新装単行本版】1 ファッション!!【電子単行本版】 (OUR FEEL)
著: はるな檸檬
メーカー: シュークリーム
発売日: 2024/04/01
価格: ¥880(2024/12/05現在)
■はるな檸檬
「ZUCCA×ZUCA」(講談社)でデビュー。主な著作は「タクマとハナコ」(文藝春秋)、「ダルちゃん」(小学館)ほか。現在、WEBマンガサイト「OUR FEEL」(シュークリーム)にて「ファッション!!」を連載中。
「ファッション!!」公式サイト
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