通販専門放送局を運営するQVCジャパンは10月26日と同27日の2日間、千葉市内の商業施設「イオンモール幕張新都心」の一角でファッションに関連したイベントを開催した。QVCと同じく千葉市内に本社を構えるファッションEC大手のZOZO(=ゾゾ)も参加。両社でコーディネート対決をステージ上で行ったほか、骨格診断を行い、その人に似合うファッションを教えるゾゾ専用ブースも設置した。イベント会場前では多くの人々が足をとめ、人だかりができるなど盛況となった。
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QVCジャパンが開催したイベント「QVCLive!オシャレに変身!QVC魔法のクローゼット」はファッションをテーマに著名なモデルやスタイリストらによるトークショーや来場者参加型のファッションショー、同社で販売する衣料品について、三世代で同じ衣料品をいかに着こなすかを提案するマネキンを使ったコーディネートの展示などを行ったほか、ゾゾとともに「We Love 千葉 QVC×ZOZO夢のファッション対決」を行った。
QVCのファッションスタイリストである高野彩香さんとゾゾの公式ユーチューブチャンネルの1つである「niaulab(似合うラボ)TV by ZOZO」に出演し、司会なども務める骨格診断士のミサトさんがそれぞれの企業が本社を構える千葉県への”愛”をテーマに今年のトレンドも意識した自社での取扱商品を使ったコーディネートを提案、モデルが着用して来場客に披露する「モデルコーデ対決」を実施。QVC側は「チーバくんマリーンズ」と題して、千葉県のマスコットキャラクターである「チーバくん」のボディカラーの「赤」を意識した赤いトップスなどと取り入れたコーディネートを、ゾゾ側は「ピーナッツ愛が止まらない!」と題して、千葉県の特産物であるピーナッツの色を取り入れたコーディネートをそれぞれ披露した。
次にファッションに関するそれぞれの社員の悩みを聞き、それをカバーするコーディネートを提案する「お悩み解決コーデ対決」を実施。ステージでは「高身長のため、スカート、ワンピース、パンツの丈感が合わない。かわいい(フェミニン?)な服に興味があるが似合いにくい…」、「下半身へのコンプレックスがあり、いつも似たようなアイテムばかり選びがち…社会人2年目になったので大人っぽくなりたい!」という2人の社員の悩みについて、それらを解決するコーディネートを高野さん、ミサトさんがそれぞれ提案。当該社員2人にそれぞれ着用してもらい、ステージ上で解説した。なお、「モデルコーデ対決」で披露したコーディネートはステージ終了後に、来場者が参加して実施したじゃんけん大会で勝ち抜いた人にプレゼントした。
ステージ上の催しのほか、ゾゾは専用ブース「無料骨格診断」を設置。骨格診断士が希望者の骨格のタイプをその場で診断して3タイプに分類し、それぞれに似合う服装などを教えるもので、診断待ちの行列ができるなど盛況だった。また、両社で顧客登録などを行った来場者に抽選でQVCの売れ筋ブランドのファッションアイテムやゾゾのポイントを贈与する抽選会にも多くの人が並び盛り上がりをみせた。
QVCでは顧客接点拡大や新規顧客獲得などを目的に、リアルイベントを積極化させており、昨秋および今年9月には化粧品の展示会を実施しているが、今回のようなショーなどをメインに、かつファッションを軸としたイベントは珍しい。「アパレルの売れ行きは好調で拡販を強化している商材の1つ。ファッションアイテムの通販番組にお客様を招いて観覧番組を行うなどお客様との接点を増やすことに注力しており、ファッションでもイベント開催することにした。展示会は商品を知って頂くことが目的だが、今回はファッションということで展示よりも、(ステージ上の催しなどによる)熱量や盛り上がりを感じて頂き、その後、テレビやウェブを通じて当社の商品を購入頂ければと考え、これまで異なる取り組みとした」(伊藤淳史CEO)とする。
また、「初めての取り組みとなるがゾゾさんに我々からお声がけさせて頂き、イベントに参加頂いた。両社ともに本社が千葉市内にあり、地域貢献にも熱心で、ともに地元、千葉を盛り上げたいとの想いに共感頂いた」(伊藤CEO)ことに加え、両社ともアパレルを販売するがターゲット層が異なり、顧客が重複せずに互いにリーチを広げられるビジネス上の狙いなどもあり、通販大手同士の初のコラボレーションが実現したようだ。
ゾゾも「商業施設でこうしたイベントに参加するのは、これまでほぼなかったが、お声がけいただき、ファッションの力で千葉を一緒に盛り上げたいと考えた。盛況で手ごたえを感じている」(CI本部フレンドシップマネージメント部・梅澤孝之ディレクター)とする。
QVCジャパンでは今後も顧客接点作りのため、リアルイベントの開催を進めていくとしている。
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