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「AIにはできない、人間らしいPRを」 情報過多時代に求められるPR戦略

「AIにはできない、人間らしいPRを」 情報過多時代に求められるPR戦略

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企業の広報業務を代行し、メディアに取り上げてもらうための効果的な施策や活動を行うPR会社。SNSが台頭し、情報過多になっているこの時代、その手法は日々進化を遂げている。そんな中、PR業界で30年近くにわたって数々の企業のPR活動やブランディングを成功に導いてきたのが、PR会社TANK_PR代表取締役の今井雄一さんだ。今回は、今井さんに進化し続けるPR業界のリアルな現状と、PRパーソンとしての働き方、成功の秘訣について伺った。

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今井 雄一さん/株式会社TANK_PR 代表取締役
20代からPR業界に携わり、テレビパブリシティ、イベント、デジタルなど幅広いPR活動に携わる。2012年に株式会社TANK_PRを創業。ファッション、ジュエリー、飲食、ホテルなど、ライフスタイル領域を中心に、企業のブランディングやPR活動を支援している。

約30年、PRひと筋。会社設立までの道のり

― まず、今井さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

新卒でPR業界に入ってから、約30年間ずっとPR畑を歩いてきました。20代の頃は、企業や製品の情報がテレビ番組で取り上げられるようにする「テレビパブリシティ」に特化したPR会社で7年半ほど経験を積みました。当時は、情報番組で紹介されるだけで商品が全国的に売れる時代です。いかにテレビで露出させるか、ということに全力を注いでいましたね。

30代になって総合PR会社に転職し、PR全般を担当することになりました。イベントや映像制作などあらゆる媒体を通して、消費者に企業やブランドの価値を伝える仕事に携わりました。そして、38歳の時に「TANK_PR」を設立。現在は、ファッション、ジュエリー、飲食、ホテルなど、さまざまな業界のPRを行っています。

― ちなみに、「PR」と「広告」はよく混同されるイメージです。どのような違いがあるのでしょうか。

簡単に説明すると、「広告」はお金を払って媒体の枠を買い、枠を買った本人が消費者へ情報を発信します。一方、「PR」はメディアやインフルエンサーなどの第三者を通して、商品やサービスの魅力を伝えます。広告のように枠がない場所で、いかに情報を届けるかがPRの腕の見せ所です。

情報過多時代に求められるPR戦略

― この10年、PR業界で起こっている変化について教えてください。

SNSの登場で情報発信の手段が増え、PR業界は大きく変化しました。以前はテレビや雑誌などのマスメディアが情報発信の中心でしたが、今はInstagramやYouTube、TikTokなど、PRに活用できる媒体は多岐に渡ります。それに伴い、PR会社にも従来のメディア対応に加えて、SNS運用やインフルエンサーマーケティングなど、幅広い知識やスキルが求められるようになりました。

また、消費者の情報に対する接し方も変化しています。今は、スマートフォンで常に情報に触れているため、受け取る情報量が圧倒的に多くなりました。その分、消費者の記憶に情報が残りにくくなっています。

― 情報があふれている時代だからこそ、PRにも工夫が必要ですね。

従来のように、ただ単にメディア露出を増やすだけでは、PRの効果を実感してもらえなくなりました。消費者が「もっと知りたい!」と思えるような、質の高い情報を発信することが求められています。そのためには、それぞれのメディアの特性を理解し、最適な方法で情報を発信していく必要があります。

例えば、テレビは視聴者数も多くまだまだ影響力があります。何か商品をローンチするとき、一気に認知を高めていくことに長けているでしょう。そして、認知を高めたあとはSNSで継続的に発信をして、消費者の記憶に留まるようにします。このように、それぞれの媒体の特徴を理解したうえで、情報を使い分けることが重要です。

 ― 媒体を問わず、“いかにもなPR”は、消費者に敬遠されることもあります。“ナチュラルなPR”を行う際に心がけていることは何でしょうか。

 SNSを通じてPRを展開する際にはモデルさんや著名人をキャスティングするケースがありますが、その際にできるだけ単発での依頼を減らすこと。その場限りの関係性だと、依頼側の指示ばかりで動いてしまうケースが多いです。そうではなく、コミュニケーションをとって長期的な関係性を作るのです。

 例えば、商品をPRしてもらう場合、ただ商品を渡して終わりではなく、商品の開発背景や、ブランドに込められた想いなどを丁寧に伝える、場合によっては工場や工房に招待し、商品が作られる工程を実際に見てもらうこともあるでしょう。

 そうすることで、キャストは商品やブランドへの愛着が湧き、より共感性の高い発信をしてくれるようになります。「この商品は本当に良いものだから、ぜひ多くの人に知ってほしい」という純粋な気持ちから発信された情報は、消費者の心を動かす力があると信じています。

好奇心と探究心が刺激される面白い仕事

― PRの仕事は、さまざまなメディアと関係構築をすることが重要です。深い関係性を構築するヒントを教えてください。 

特定の業界に絞らず、様々な業界のPRを行う機会を持つことです。弊社がファッション業界のPRをしながら、ホテルや飲食、音楽イベントなどのPRも担当している理由のひとつもそのためです。幅広いクライアントのお仕事を通じて得た人脈や情報は、相手(メディア)の興味を引くと思いますし、色々な場でコミュニケーションをとることが関係値を深めることに繋がると思っています。

例えば、パーティー会場でメディアの方と知り合いになっても、その場の短い時間だと深い関係性を構築するのは難しいでしょう。しかし、PRイベントを通して2泊3日のプレスツアーを組んだとしたら1日中その人と一緒にいることになります。いつもとは違う環境で時間を共有することで深い関係性を築くことができます。また、そういったPRアクティヴィティを実施する際には、予定調和な内容ではなく、驚きや感動を与える工夫をし、時間を割いてくれた相手を満足させる努力をしています。

イベントをカメラ台から撮影した様子

アートエキシビジョンをPRした時のお写真

― PRパーソンとして成功するために、何が重要だと考えていますか。

「好き」を深堀りして、個の力を養うことだと思います。私は若い頃、とにかく情報感度を高めるために、普段見ないメディアまでチェックし、膨大な情報のストックをもっていました。もちろん、そういった姿勢も大切ですが、今は仕事以外の経験を通して得られる知識や感性の大切さを改めて実感するようになりましたね。

例えば、「韓国アイドルのライブに行く」という経験が、韓国コスメのPRに活かされるかもしれませんし、「週末は山にこもってキャンプをしている」という人が、アウトドアブランドのPRで活躍するかもしれません。

だから、社員にもプライベートの時間を楽しんでもらうため、弊社は「週4.5日勤務制度」を導入しています。一人ひとりの個性を尊重し、「好き」を仕事に活かせるような環境作りを目指しています。AIにはできない、人間らしいPRを実践していくために、実体験に基づいた知識や感性を磨いていくことが、これからのPRパーソンには求められているのではないでしょうか。

― 今井さんにとって、PRの仕事のやりがいとは何ですか。

PRの仕事は、必ずしも目に見える成果だけを求められるわけではありません。でも、自分が仕掛けて、お店が流行ったり、商品が話題になったりするとやはり嬉しいですね。

以前、誰も知らない海外のおもちゃのPRを担当したことがあります。当初は、メディア関係者からも「流行るわけがない」と相手にされませんでした。しかし諦めずに、メディアへの働きかけを続けたんです。その結果、あるテレビ番組で紹介されたことをきっかけに、おもちゃは爆発的にヒットし、社会現象と呼べるほどのブームになりました。今でも記憶に残っています。

― 最後に、PRパーソンを目指す人へメッセージをお願いします。

 PRの仕事は、好奇心と探究心が刺激される、本当に面白い仕事です。新しい情報や人との出会いも多く、毎日が新鮮です。もちろん大変なこともありますが、自分が仕掛けた情報が人々の心を動かし、社会にインパクトを与えることができる、大きな可能性を秘めた仕事でもあります。もしPRの仕事に興味があり、少しでもやってみたいという気持ちがあるなら、ぜひ、挑戦してみてください。文:金井みほ
撮影:船場拓真

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