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仙台「オブホテル」が目指すメディアとしての姿 東北出身クリエイターの支援も

仙台「オブホテル」が目指すメディアとしての姿 東北出身クリエイターの支援も

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東北地方の唯一の政令指定都市である仙台市。その東部の仙台駅から徒歩圏内にあるのが大和ライフネクスト株式会社が事業主である「OF HOTEL(オブホテル)」だ。1975年築、元はビジネスホテルだった建物をリノベーションしたというホテル内には、現代的なエントランスに加え、アート作品やデジタル照明などが点在。東北で活躍するアーティストやクリエイターの作品を発信する役割も担っている。ホテルの事業部長を務め、自身も学生の頃DJとして活動するなど、普段からアートやクリエイティブ作品に親しむ高橋元さんに、ホテルの魅力や目指すあり方について伺った。

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高橋元さん/株式会社COMMONS.HOTEL事業部 事業部長
東北学院大学文学部英文学科卒業。内資系製薬商社、外資系製薬各社で全国勤務し、診療所から基幹病院・大学病院までのKOLの医師を担当、MRとして従事。その後、不動産・リノベーション会社の執行役員に就任。全社の営業責任者としてマネジメント全般に従事しながら不動産仕入から売買、リノベーション企画開発、ホテルブランディング開発などを経験。現在は自ら代表として活躍する一方、「OF HOTEL」を運営する株式会社COMMONS.のHOTEL事業部長として包括的な経営・運営にも携わっている。 

隠れていた新たなエネルギーや魅力を伝える

ー 外観も内装も素敵なホテルですね。まずは「OF HOTEL」の特徴を教えてください。

「OF HOTEL」は、いわばひとつのメディアとなることを目指しています。月替わりで、絵画や写真、マガジン、音楽など、東北のアート作品やクリエイティブ作品を含めた展示・販売などを行っています。

またそれらに関連したイベントの主催・共催やコラボレーション、SNSによる発信などのPR活動も行っています。これらを通じて皆さんに東北の魅力を伝えたり、事業者と事業者を繋いだりすることを目的としています。ホテルですのでご宿泊の方はもちろんですが、来訪のみの方々も受け入れています。

ー メディアの役割を持つホテルというのは新しい視点ですね。東北ならではのモノ・コトを扱っておられるのでしょうか。

おっしゃる通りです。ただ、東北にゆかりのある作品だけではなく、さまざまな地域の方の作品も幅広く扱っています。

このホテルは、東北にゆかりのある方々、あるいは東北に魅力を感じていただいてる方々のキュレーターとなり、活動を支援し、繋ぐ役割となることを目指しています。展示などの内容は毎月変わり、さまざまな作品を扱っていますね。

HOTELのエントランスホールを彩る、インスタレーション作品「TEIEN(テイエン)」

ー 仙台駅からも近いため、ビジネスはもちろん東北を訪れる観光客も利用しやすそうです。観光で訪れる方もターゲットに想定しているのでしょうか。

観光客の方も含め、さまざまな方々に発信を進めています。例えば関西地方の主な観光地として、大阪・京都・神戸が挙げられます。これらの地域はいずれも距離が近く、交通アクセスも充実していますよね。それに比べると東北地方はアクセスの面では不利です。白神山地や松島など素晴らしい自然がありますが、観光地間の距離もありますので、1ヵ所訪れたらそれで1日が終わってしまうこともあります。

東日本大震災の後の建物や交通インフラなどの復旧がようやく終わり、これから本当の意味での復興が始まると考えています。いま、東北に故郷がある方々が帰ってきてくださったり、あるいは故郷ではなくても何かしらのゆかりがある方や、新たに縁ができた方々が東北に力を添えてくださったりしています。

震災の影響で、アートやクリエイティブの新たなエネルギーは他の地域と比べると今まで見えづらかったと考えています。それがこれからどんどん解放されていくにあたって、当ホテルは、その革新的なエネルギーや魅力を伝える役割を担いたいと考えているのです。

ー このホテルを訪れることで、日本全国のお客様が東北の新たな魅力を知ることができますね。「OF HOTEL」というのは珍しい名前ですが、由来を教えていただけますか。

「OF HOTEL」の「OF」には3つの意味が込められています。まず、東北は日本の国土の5分の1を占めます。5分の1は英語で「One-Fifth」ですから、その頭文字を取ると「OF」になります。5分の1の国土から活動をどんどん展開し、いずれは5分の5、つまり全国に広がっていくようにという想いを込めています。

2つ目はコラボレーションしやすいという意味です。クリエイターやアーティストを含めたたくさんの方々と、一緒に東北を盛り立てていきたいという意味を込めました。例えば、宿泊であれば「Stay of ホテル」、音楽のイベントがあれば「Music of ホテル」というように。他の人たちと一緒に取り組んでいきたいという意味で「OF HOTEL」としました。

最後3つ目は、ホテル本来の意味です。日常や仕事などから離れて休まるような空間にしたいという意味の「OFF」からの「OF HOTEL」です。

クリエイターやアーティストにチャンスを提供

ー 展示やコラボレーションに力を入れておられます。企画についてご紹介いただけますか。

例えば、こちらの天井にある照明は、青森のねぶたの職人さんに来ていただいてこの場所でつくってもらったものです。ねぶた祭は有名ですが、ねぶたの職人さんがこのような照明も手掛けられることをご存じの方はまだ少ないのではないでしょうか。

こういったモノとの出会いは、ホテルを訪れた人にとって新たな価値観や学び、刺激などになります。そしてそれは、お住まいの地域や故郷などに戻られた際に広がっていき、いずれは日本各地・世界各地で何かの化学反応を生むかもしれません。我々は訪れていただいた方に、そういった新たな出会いに触れる機会をご提供したいと考えています。

また職人さんにとっても、祭だけではなく新たな仕事の機会や繋がりが生まれるきっかけになるかもしれません。ご自身の能力や技術の価値に気づく機会ともなるでしょう。

2階のカフェ&ラウンジを優しく照らす「ねぶた」の巨大照明。

ー ホテルに作品などを展示することで、訪れた方に何かを感じてもらう機会となる。それは直接の仕事につながるかもしれませんし、観光としてねぶた祭を見に行くきっかけになるかもしれませんね。ホテルに出展するのはどういった方々でしょうか。

出展は特に東北出身の方々で、特にこれから活躍していかれるような方、もしくは昔に作品づくりに取り組んでいて、再び始めたいと思っている方を想定しています。とはいえ、新しい学びや発想の刺激を求め、東北を盛り立ててくださる多種多様な方々に来ていただきたいですね。すでに大活躍されている方も勿論ですが、これから活躍される方々にご利用いただきたいと思っています。

当ホテルではそういった方々をクリエイティブワーカー、新しい発想や刺激を求める多種多様な感度の高いワーカーと呼んでいます。展示している作品は、キュレーター会社を通じてご購入いただくことも可能です。

また、当ホテルはアーティストやクリエイターに滞在と制作活動の場所を提供しています。仙台には「せんだいメディアテーク」という、メディア関連の活動を支援する公共の複合文化施設があるのですが、以前から、アーティストやクリエイターが滞在中に制作を行える場所がないという課題がありました。そこで、当ホテルはその課題に対し「アーティスト・イン・レジデンス」として、滞在と制作活動の場所を提供することに。このような取り組みは全国にはありますが、東北にはまだ少ない取り組みです。

「アーティスト・イン・レジデンス」を使用しOF HOTELでの展示も兼ね、東北に一時滞在しているタイ出身のアーティストTUA PEN NOT(トゥアペンノット)さん

世界基準の発信力を目指し、取り組みを続ける

ー 「OF HOTEL」は、東北におけるアーティストの成長支援の役割を担っておられますね。

仙台には芸術大学や美術大学と銘打つ教育機関はありません。ですので、当ホテルも含めた仙台のキュレーターなどが地域を盛り立てるカタチで集まっています。私たちも勉強させていただきながら、パートナーとして一緒に活動しています。

ー さらに東北を盛り上げるために、今後取り組んでいきたい活動などはありますか。

先ほどもお伝えしたように、東北はエリアが広いので、物理的・距離的な問題はどうしてもあります。DXやグローバル化が進んではいるものの、なかなかお客さんに効果的な情報発信をしきれていない難しい部分もありますね。さらに東北の人は、控えめで辛抱強い、真面目な気質がありますので、PRはあまり得意ではないかもしれません。

当ホテルは、そういった東北の中心的な存在としての役割を果たしたいと考えています。そのためにはこのホテル自体がより広く認知され、世界基準に並ぶようなポジションに立つことが必要でしょう。そのために新たな取り組みを進めていきたいです。

例えば、仙台にはまだ店舗を構えていないクリエイターや、ハンドメイド作品などを自主制作してマルシェで販売する主婦の方などもたくさんおられます。そういった方たちと一緒に活動について考える時間を持ち続けていく先に、新たな展開があると信じています。

文:梅原ひかる
撮影:佐藤大人

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