刺し子を使った物作りに取り組む高校生たち
東日本大震災の復興支援としてスタートした岩手県大槌町の「大槌刺し子」が、その技術を「サシコギャルズ」としてブランド化し挑戦を続けている。自社ブランドで大槌刺し子を長年活用しているムーンショット(東京、藤原新代表)と共同で、地元高校生と連携し、刺し子の担い手を育成する新プロジェクトを開始した。関連したクラウドファンディング(CF)を10月末まで実施中だ。
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サシコギャルズの刺し子職人は現在15人。高齢化が進み技術の担い手の育成が課題になっている。そこで地元の釜石商工高校と連携し、課題研究の授業として刺し子を取り入れ技術を身に着ける環境を整えた。3年生8人が週3時間、刺し子を真剣に学んでいる。
この取り組みの集大成として12月14日、東京の伊勢丹新宿本店の本館で、高校生たちが実際に手掛けた商品の販売会を予定している。学生をはじめ先生、刺し子職人が現地に行き支援者と直接交流するための資金(旅費)を目的としたCFを「キャンプファイヤー」で実施している。
CFの実行者はムーンショット。販売会は同社の「クオン」(KUON)の期間限定店に参加する形で実現する。「サシコギャルズ×釜石商工」のミニトートバッグや刺し子クッション、アップサイクルクッションなどを販売する。
サシコギャルズは24年3月にブランド化し、事業化を目指している。その第一歩として同時期にムーンショットとCFを実施し、愛着のあるスニーカーやジーンズなどに刺し子をカスタムするサービスを提案。目標金額の倍近くを達成した。
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