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繊研plusマーク・ジェイコブスは今、デコネイルに夢中だ。10センチほどの長い爪をビジューで飾ったスカルプチャーネイル。それを重ね合わせてカチカチと鳴らし聴覚を刺激するASMR(自律感覚絶頂反応)の効果も相まって、連日投稿されるインスタグラムが話題になっている。
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ネイリストが長時間かけて完成させる動画をはじめ、朝のひと時、車での移動中など様々なシーンが投稿される。トークも構図も色々だが、映像の中心には常にネイルがあり、どっぷりハマっている様子が伝わってくる。モード誌『ヌメロ・トウキョウ』によると、「自己表現の表明」なのだという。
投稿を見ていて、ふと気が付いた。手の込んだ爪に対して、服はとてもシンプルなのだ。白や黒のTシャツに、ネイビーのパーカやグレーのクルーネックセーター。定番の日常着は変わらず、爪だけが変化していく。服がシンプルだからこそ、体の先端が自己表現の場になったのかもしれない。
シンプルな中に際立つ、独自の装飾。それは今のファッショントレンドにも通じる表現方法だ。「ロエベ」のジョナサン・アンダーソンは新作で、定番のバッグやカジュアルなワークブーツを工芸品のようにビーズ刺繍で彩った。日常のなかでも特別な美しさを感じたい。力のあるデザイナーたちのクリエイションからはそんな欲求が感じられる。
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