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繊研plus連日の猛暑でありがたいのが快適機能素材だ。接触冷感、吸水速乾、紫外線カット、遮熱といった様々な機能素材があるが、今年、店頭でよく見かけるのが通気性をうたった商品だ。
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高通気素材で代表的なのが東レの「ドットエア」。外からは目立たないぐらいの小さな穴があるメッシュのような織物で、空気が抜けて衣服内の熱や湿気を外に逃がして涼しさを感じられる。
経糸・緯糸の一部に溶けやすい特殊なポリエステル糸を入れて織り上げ、染色加工の際の処理でこの糸を溶かす。そうすると経・緯の交差した部分が穴になるというメカニズムだ。こう聞くと簡単に思えるが、東レ、織物メーカー、染色加工メーカーの技が融合して出来た特許技術で、簡単にはまねできない。
溶ける糸と言えばクラレの「ミントバール」がある。こちらは熱水で溶け、日本で発明された初の合成繊維ビニロンの技術から派生して出来た。天然繊維とミントバールを混ぜた紡績糸で生地を作り、これを熱水で処理すると溶けて繊維に空隙が生まれる。これによって軽く高級感のあるスーツ地や、吸水性に優れた無撚タオルを作ることが出来る。
ありがたいは「有ることが難しい、めったにない」から感謝の意味に転じたそう。どちらも消費者には触れられることのない、消えてしまった糸が大事な役割を果たしている。
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