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繊研plusクラボウの社長が10年ぶりに交代する。6月の定時株主総会と取締役会を経て西垣伸二取締役常務執行役員が就任する。
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会長となる藤田晴哉現社長は、西垣氏を「リーダーシップ、高い見識や知識、倫理観という基本部分に加え、半導体製造向けの機能樹脂製品事業を軸にこの間クラボウの成長を引っ張り、さらに伸ばしてくれる人物」と評した。
中期経営計画最終年度での交代について藤田社長は、「当社の社長任期は通常6~8年。コロナなどで少し伸びた。新しい中計を新社長が中心となって作り、実行して欲しい」と説明した。
藤田社長は、「繊維以外の事業をどう伸ばすか」を考え、「集中と選択」で化成品とセンサー技術などの環境メカトロニクス事業を伸ばしてポートフォリオを変革し、収益性を高めた。しかし不十分だった点として「売り上げ拡大と海外拠点の新設、拡大」を挙げた。特に増収は「ゼロ点」と厳しい。「技術者出身のためか営業への執着が少し足りなかったかもしれない。西垣さんは営業一筋。粘り強く事業を大きくした」と、今後の売り上げ成長に期待する。
前社長が事業を再構築して収益基盤を確立、営業出身の次期社長がそれをベースに企業成長につなげる勝ちパターンをいくつか見てきた。西垣新社長にはクラボウの成長はもちろん、中でも繊維事業の再成長を期待したい。
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