「どの施設」より「自分のお客がどこにいるか」
ADVERTISING
SNS(主にインスタグラム)を活用した集客支援で、過去100社以上の実績を持つ謎のマーケッター、対人マン。支援先のポップアップショップでは行列を生み出し、短期間で大きな売り上げを作ることにも成功している彼ですが、そこに至るまでには様々な仕掛けがあります。
この連載では、対人マンと組んで案件を進めているECディレクターの深地雅也がその仕掛けについて問い、行列を生み出す秘訣(ひけつ)を探ります。
車なら2時間
深地 今回のテーマはポップアップショップでの集客。やるべき事は様々だと思うのですが、まず何から手を付ければ良いでしょうか?
対人マン おそらく、ほとんどの人がポップアップに対する考え方を改めるべきですね。
深地 集客の際に、間違った思い込みがあるという事でしょうか。
対人マン 一つ目は商圏について。「どの程度の範囲で考えたら良いか」なんですが、この範囲で間違う人が多い。手順としては、「自分たちのフォロワーや購入者がどの地域にいるか」がスタート。そこから電車、自動車でのアクセスを考えると、どの場所が良いかはすぐに導き出せます。
インスタグラムでの集客なら車で2時間までが商圏に入ると考えておいた方が良いですね。だから、駐車場がどこにあるのかなどの情報も事前に調べる必要がある。意外に忘れがちなのがここです。
深地 ポップアップショップの出店は商業施設ありきで考えがちですから、電車でのアクセスばかりに目がいきがちですね。車移動については頭にない人が確かに多そうです。
旅行と絡める手
対人マン そもそも、出店場所は商業施設が良いのかと疑う必要もありますね。出店場所で考えるべきはブランドの特性だから、いくら集客力のある施設でも出店してみて「売れない」という事例はたくさんあります。まずはブランドと施設の相性を優先的に考えた方が良いです。
深地 ブランド側が思っているイメージと世間の人たちの捉え方は意外とギャップがありますよね。感度が高い施設に出したいと思っていても、自分たちのお客様がそこにいない場合は普通にありますから。
対人マン あとは地域特性も重要で、東京や大阪は旅行ついでに来るお客もいるので、その計画に組み込んでもらう事も重要。ショップだけを目的にしてしまうと移動がもったいない。だから近隣で遊べそうな場所やおすすめの飲食店も合わせてお知らせしてあげると計画も立てやすいし、来店も促せる。
深地 旅行や週末の予定にショップの来店を組み込んでもらう、というのは盲点ですね。それなら商圏の範囲が広がるのも納得。すぐ来店できそうな人しか頭にないですし、遠くから来訪される方への配慮も抜けがちです。次回はインスタグラムでのターゲティングについて詳しく聞いていきたいと思います。
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【繊研plus】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境