12月に15~24歳の男女450人を対象に、時事ネタに関する意識調査を実施しました。
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時事ネタも吟味
調査の結果からは、一つの話題・ニュースに対して平均3.23個のツール・媒体をチェックしており、全体の約7割が二つ以上のツール・媒体をチェックしていることが分かりました。
また、チェックする記事数も平均3.27記事となり、およそ6割が2記事以上チェックしていて、情報の正しさを検証するために複数の情報元を参照することを当たり前に行っている実態があります。
消費行動における情報収集においても、複数のSNSを回遊し、信頼できる情報を吟味していますが、時事ネタに関しても同様の行動をしているようです。
彼らのこのような行動の背景には、視点の偏りやフェイクニュースに対する強い警戒心があります。実際に、約8割の若者が「情報の切り抜き方が偏っている」「信頼できる情報が分からない」と感じている結果となりました。
偏りに対し敏感
インタビューでも、「インスタグラムはプロフィール画面で色々なニュースの投稿が並んでいるのを見て、興味があるものを詳しく見る。逆に興味があるものしか見ていなくて視野が狭くならないか心配」「テレビ番組で、芸能や政治系の話題で特定の層や意見の肩を持っていると、偏った番組だなという印象になる」など、情報の偏りに対して敏感な声が聞かれています。
今の若者は、一つのトピックスに対して多様な視点があることが前提であるため、中立的な姿勢で情報と向き合いたいという意識が強い傾向にあります。
また、最近よくSNSを中心に話題になっている「私人逮捕」や「暴露系アカウント」など、報道機関以外から発信される過激なトピックスに対しては「情報疲れ」の様子もうかがえます。
普段時事ネタの情報収集として最も活用されているX(旧ツイッター)は、速報性が高いことが利点として挙げられる一方で、日々過激な動画や画像が添付された投稿が、若者たちのタイムラインにも表示されています。
若者の生活とSNSが密接な関係にある今、彼らが接触する情報の質について、社会全体で考えていく必要性を感じます。
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