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繊研plusアニメキャラ、爬虫(はちゅう)類、仏像、お菓子…この雑多なラインナップはカプセルトイ、いわゆる「ガチャガチャ」の商品だ。場所をとらずにスペースを活用できるからか駅や商業施設でよく見かけるようになった。子供の頃、何が出てくるかわからないドキドキ感にはまった方も多いだろうが、今は明らかに大人をターゲットにした物が目立つ。
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実際に店頭をのぞくとバリエーションの広さに驚く。渋い「羊羹の世界」は、定番の小豆のほか抹茶、芋、栗、竹筒入りといったミニチュアのキーホルダーだ。床屋グッズ、楽屋弁当といった商品はともかく、メーカー監修の業務用ベルトコンベヤーのミニチュア、部屋の間取り図を描いたキーホルダーなどターゲットがよくわからないマニアックな物も数多く並ぶ。
日本玩具協会の発表によると、22年度のカプセルトイ市場は610億円で前年比35.6%増の成長。12年度の270億円から10年で倍以上伸びているという。1個200円、300円という手軽さもあるだろうが、年2億~3億個が売れている計算になる。
趣味・嗜好(しこう)が多様化し、昭和や平成期のようなメガトレンドは生まれない時代になったと言われるが、ニッチ(隙間)を積み上げることであなどれない数字になる。奥深すぎるカプセルトイの世界に戸惑いながら、ビジネスのヒントがないかと考える。
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