「ディオール」2023年秋冬メンズコレクション
Image by: ©Adrien Dirand
キム・ジョーンズ(Kim Jones)が手掛ける「ディオール(DIOR)」が1月20日、2023年ウィンターメンズコレクションを発表した。会場はパリ8区のコンコルド広場。
人気俳優による朗読にのせて
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ドラマティックな詩の朗読と共にショーはスタート。T・S・エリオット(T.S. Eliot)の代表作である長編詩「荒地」を演じていたのは、ロバート・パティンソン(Robert Pattinson)とグェンドリン・クリスティー(Gwendoline Christie)。音楽はマックス・リヒター(Max Richter)が手掛け、静謐かつエレガントな空間を作り出した。
2つの流れを意識したランウェイ
スクリーンとランウェイは、中央のグランドピアノを挟むように両側に設置された。その不思議な構図はロンドンのテムズ川とパリのセーヌ川を意味しており、英国人であるメンズ クリエイティブ ディレクターのキムと、フレンチメゾンのディオールの関係性をも示唆する。今回のテーマは「変化、躍動、気楽さ、流動性」。水の流れとファッションの世界を重ね合わせ、朗読された「荒地」の中でも、古代の風景が現代の都市景観と共に広がり、時代が錯綜していく。
65年前のコレクションを再構築
また、今回のコレクションは、史上最年少の弱冠21歳でディオールの指揮を執ったイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)へのオマージュともなっている。「メゾンのサイクルは、ファッションのサイクルそのものと同じように、再生と若返りを繰り返す。現在と未来にはつねに過去が宿り、ディオールも例外ではない」とキムは語る。
ムッシュ サンローランにとってディオールでのデビューコレクションとなった1958年春夏コレクションから「パリ」「アカシア」「パス パルトゥ」といったアーカイヴルックを引用し、現代のスタイルへと巧みに変容させた。
ジェンダーレスで現代的な装い
メゾンの歴史を振り返りつつも、コレクション全体はマスキュリンとフェミニンが融合したコンテンポラリーなムードに包まれている。ドレープを取り入れたやわらかなシルエットやスカート、ニットのスタイリングはクリーム色やブルーに彩られ、エフォートレスな美しさを放っていた。
フィッシャーマンの要素も
また、3Dプリントによるシューズやブーツ、船上でのアウターウェアなど、機能的なアイテムも登場。余計なものを削ぎ落としたボックス構造のバッグなども新たに発表され、モダンなシンプルさとメゾンのサヴォアフェールをアピールした。
BTSのジミンやJ-HOPEも来場
会場には、新たにディオールのグローバルアンバサダーに就任したBTSのジミンをはじめ、同じくBTSのメンバーであるJ-HOPE、エディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)、デビッド・ベッカム(David Beckham)と息子のクルーズ(Cruz Beckham)、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)の姿も。日本からはkemio、大平修蔵、YAMATO、OUR’sらが来場した。
BTSのジミン
Image by: Dior
公式Youtubeではジミンがコレクションに出席した際のGetting Ready動画も公開中。プラザ アテネのスイートルームにショーの招待状が届き、そこに書かれたヒントからディオールからのプレゼントを探すジミンの様子などが映し出される。
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