ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plus淡路島出身、大阪在住の美容師Aさんの話。この秋、島に住むAさんの母が大阪にやってきた。目的は、久々に開かれる同窓会用の服を買うこと。服が大好きなAさんは「じゃあ梅田に行こう」と誘うが、母は「梅田は怖いからいやだ」とかたくなに拒否。母は服に関心がなく、梅田の都会的な雰囲気の中での買い物は気後れするという。向かった先は船場センタービル。手頃な価格とトレンドを押さえた服の数々に2人とも満足し、Aさんの見立てでコーディネート一式を購入した。
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似たような話を梅田の商業施設で働く店長さんから聞いた。彼女は南大阪出身で、地元の友人に「梅田で買い物するのは気が引ける」と言われたという。
コロナ禍で都市部への足が遠のき、地元消費、ファッションのカジュアル化が進んだ。今は、おしゃれに意欲的な層が好むブランドや店の好調ぶりが目立つが、ファッションに距離を置いた層が置き去りになっていないか。同窓会や食事会など着飾る場が復活した今、この層に向けたアプローチが求められている。
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