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繊研plus商社を取材するなか、「各社のDX(デジタルトランスフォーメーション)って進んでいる?」と、よく聞かれる。続くのは「我が社はそれほどではないけど」との言葉。本紙10月27日付の特集では各社のDX戦略と進捗(しんちょく)をまとめた。
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目立つのは基幹システムやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用などで業務をデジタル化・効率化する業務改革タイプ。帝人フロンティアや蝶理などでは人が行っていた作業をロボット(RPA)に任せる場面が増えた。
なかなか進まないのが3D・CGを活用した服のデザインのデジタル化やサンプルレスだ。自社で完結する業務改革と違い、顧客ニーズがなければ前進しないからだ。少し環境配慮型の取り組みと似ている。
一方、「中国ではEC販売を中心に3D・CG画像で受注して即納する、小売りと物作りの直結が加速している」との指摘もある。
島精機製作所の3Dデザインシステムのサブスクリプションサービスは上期、欧米や国内アパレルブランド中心にライセンス契約数が、新規・更新ともに伸びた。とはいえ「バーチャルデザインはまだ始まったばかり」と島三博社長。無縫製横編み機「ホールガーメント」の普及にも長い時間がかかっており、「(広めるには)忍耐が必要」という。目指すべき方向を定め、着実に前に進むしかない。
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