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繊研plus今年のレディスファッションのトレンドワードといえば、「クワイエットラグジュアリー」が筆頭だろう。上質にこだわったミニマルな服を総称する「静かなラグジュアリー」のこと。ブランドロゴを主役にしたデザインや装飾的なファッションとは対極にある存在だ。
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象徴的なブランドは「ザ・ロウ」や「ボッテガ・ヴェネタ」「ジル・サンダー」など。単純なシンプル服ではなく、デザインをそぎ落として丁寧に仕上げた美しいフォルムが際立つ。色はベーシックカラーやニュートラルカラーが中心。素材は肌触りの良いカシミヤやシルクなどに加え、かぎ針編みをはじめとするハンドクラフトも多い。セレブのほか、弁護士や学者など知的富裕層にも広がっている。
こういった余裕を感じさせるタイムレスなデザインは、シーズンごとに変化するファッションとは一線を画す。長く培っていくファッションに価値があるという意識の広がりが、この流れの根幹にある。
長く培うという価値観は、ライフスタイルにも共通する大きな流れでもある。大量消費の時代を超え、物との関わり方が変わろうとしている。
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