新潟を拠点とするデザイナー高橋淳が手掛ける「プラグ(PLUG)」が、2024年春夏コレクションの展示会を原宿に位置するギャラリー「DESIGN FESTA GALLERY」で開催した。会期は明日9月14日まで。
高橋は1982年生まれ新潟県上越市出身。地元の大学を卒業後、シルクスクリーンプリントを版から作成した手刷りのTシャツを発表。現在は、グラフィックなどを自らで手掛けた、アウターやボトムス、インナーなどをコレクション展開しており、年に2度上京して東京で展示会を行っている。これまでにQUI STOREや、新潟のセレクトショップ「ティティ(tity)」など、公式オンラインストアや地元セレクトショップを中心に取り扱われていた。
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高橋は、中学卒業後から現在に至るまで精神疾患である統合失調症を患っており、「服や絵を描いていた方が気持ちが安らぐ」と上越を拠点に活動している。「生まれ育った地元はファッションの土壌が皆無に等しく、自分の仕事が認められないことを発信拠点のせいにしていたこともあった」と明かした上で「闘病中で障碍者である自分がファッションデザイナーとして目指すことは、アウトサイダーアートをファッションデザインで発信すること。だから、どこで発信するかは関係ないと思えた」とコメントしている。
「近年では、ルメール(LEMAIRE)がマルタン・ラミレスという精神疾患を持ったアーティストとコラボレーションをするなど、アウトサイダーアートが注目を集めています。精神疾患を患っているからこそ生まれる視点やエネルギーは多様であり、新たな可能性が期待できるのではないでしょうか。ファッションデザインは、疾患や障害のあるなしに関わらず、まさに人間の多様性と重なるものであり、私のささやかな取組もそんなダイバーシティの一つとして受け止めていただければ幸いです」(高橋淳)。
2023年春夏コレクションでは、高橋が学生だった時に"ハマった"という「バナルシックビザール(banal chic bizarre)」やアニメ「疾風!アイアンリーガー」など、1990年代後半から2000年代初頭のエッセンスが取り入れた18型を展開。バンド「ビースティ・ボーイズ」の言葉遊びを着想源に「DEAR FRIEND DEER FRIEND(親愛なる友達、鹿の友達)」のロゴをフロントにプリントしたフーディー(3万1700円)や、スパンテレコを使用せず、袖口や襟部分にも見頃の生地を使用したスウェット(2万9600円)、通常スラックスに用いられるパンチャリーナを取り入れることで腹回りのフィット感に優れたルーズフィットパンツ(4万5400円)、フロッピーディスクをモチーフにしたスリーブシャツ(4万4600円)などをラインナップする。
■PLUG 2024 Spring&Summer EXHIBITION
会期:2023年9月12日(月)〜9月14日(木)
会場:DESIGN FESTA GALLERY スペース WEST 2-E
所在地:東京都渋谷区神宮前3-20-18
営業時間:11:00〜19:00
公式インスタグラム
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