Image by: 空調服
「夏場にリュックを背負っていたらTシャツに汗染みができてしまった」など、悩みの種になることも多いリュックのムレ問題。快適性を高めるため、「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」の「UAクール」や「デサント(DESCENTE)」の「エアロストリーム」といった背中部分のムレを軽減する工夫を凝らしたリュックが展開されているが、リュックに装着して冷却するタイプの外付けアタッチメントもバリエーションに富んでいる。
まず紹介するのは、サンコーが展開しているウェアラブルクーラー 「ひんやりュック」(6980円)。手持ちのリュックに取り付け電源を入れると、外気に比べ温度を約12℃下げる冷却プレートと背中に風を送るファンのダブル構造で背中のムレを取り除く仕組みだ。5月22日に発売したばかりの新商品だが、既に300個以上を売り上げており、順調に売れ行きを伸ばしているという。担当者は「年々気温も高くなり、熱中症のリスクも高まっている。リュック使用者の暑さ対策として、選択肢に加えてほしい」と話している。
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サンコーの「ひんやりュック」
Image by: サンコー
同じくファンを用いて背中の熱を排出するアタッチメントとしては、小型ファン付きウェアを手掛ける空調服社が「空調リュック」(8250円)を展開。リュック本体に巻き付けるように装着することで、側面のファンから外気を取り込み、背中部分に風を届ける仕様となっている。同社は製品の売上について詳細は数字は開示していないが、2017年の販売開始以降売上は右肩上がりで推移しており、販路も徐々に拡大しているという。20〜50代の男性に支持されているという同商品について担当者は「リュックで通勤をする人の増加に伴い、夏場のムレ対策として販売を開始した。今後、暑さ対策グッズの需要が高まるにつれて『空調リュック』はより一般的なアイテムになると認識している」と自信を覗かせる。
空調リュック
Image by: 空調服
「毎日を旅するように暮らす」をコンセプトにしたトラベルブランド「ミレスト(MILESTO)」が取り扱っているのは、リュックと背中の間に物理的に隙間を作り通気性を確保するアタッチメント「メッシュ ファン パネル」(2200円)。取り付けるだけで手軽にムレ軽減を実感できるほか、手持ちのハンディファンを外付けすることで快適性を向上できるといった点が魅力で、2022年は前年比140%の販売数を記録した。現在は通勤でリュックを使用する男性を中心に支持されているというが、同じくビジネスウェアを着用する女性からの問い合わせもあり、担当者は「今後は男女問わずより多くの人にご利用いただけるよう、カラーの追加なども検討している」と話す。
ミレストの「メッシュ ファン パネル」
Image by: MILESTO
「スオ(SUO)」が「繰り返し何度でも使えるクールアイテム」として打ち出している「クールリュック(COOL RUCK)」(6050円/全て税込)は、本体に28℃以下の環境で自然凍結する潜熱蓄熱材を採用しているのが特徴。背中部分の温度が高くなってくると熱を吸収し、快適な温度に調整する。ヤシ系のパーム油から抽出した植物由来の原料を用いて生産しており、環境への負荷が少ないことも魅力だという。「メインの客層は男性だが、女性も使いやすいデザインなので男女問わず需要があるのを感じている」(担当者)。
SUOの「クールリュック」
Image by: SUO
日本気象協会によると、2023年の7〜8月は平年より気温が高く、猛暑日の頻度が増える見通し。全国的に見ても東北南部から沖縄にかけての幅広いエリアで「厳重警戒」と目されるなど、過酷な夏が予想される。「湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体に熱がこもりやすくなるため、熱中症のリスクが高まります。通気性の良い素材の服装を選ぶなど、対策を心がけてください」(熱中症ゼロへ/日本気象協会)と呼びかけがある中で、リュックに取り付けるアタッチメントは通勤時の暑さ対策として選択肢の一つになりそうだ。
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