ビームス、ベイクルーズ、ユナイテッドアローズは、5月31日に3社合同の販売員向け勉強会を開催した。今回は3社のバイヤーやディレクターがウェビナーで、商品企画や買い付けに携わる側が、販売員に伝えたい、商品に込めた思いについて話した。
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販売員の接客力向上を目的に22年11月からスタートし、これまでに3回実施した。4回目の今回はベイクルーズのデザイナー金川博子さん、ビームスのメンズカジュアルバイヤーの新井伸吾さん、ユナイテッドアローズのビューティ&ユースウィメンズディレクターの小沼悠子さんが登壇した。
販売員のほか商品企画など3社の社員約150人が視聴したウェビナーでは、3人が仕事に対するスタンスや販売員とのコミュニケーションの大切さについて語った。
新井さんはトレンドをビームス流に消化し、他にない商品を仕入れるには「ちょうどよくふざける、真剣に遊ぶ」ことが大事と話した。そのうえで「販売員とバイヤーでは互いの業務が違うから、商品を見た時に感じ方や熱量が違ってくるのは当たり前」と分析し「お客様だけでなく、バイヤーも販売員も着たい、欲しいと思える服を作ることが大事」と語った。
金川さんはデザインをする上で「半歩先の提案が重要」と強調した。
「頭で考えたことではなく、お客様が自分の着たところをちゃんと思い浮かべられるか、イメージしてデザインする」という金川さんは、コロナ禍で販売員と対面して直接デザインの意図を話す機会が減ったことを受け「直接会って話すから伝わることがある」と改めて思うようになったという。
「スタンダードなカジュアルを幅広く押さえているのがウチの強み」と考える小沼さんも「ビューティ&ユースは店舗数もスタッフも多く、全員と顔を合わせて話すことは難しい」とし、「ブランドがどこに向かっているか、しっかりと販売員のみんなに伝わることが良い接客につながる」と語った。
今回の勉強会は「接客力を上げるには、商品のバックボーンや、デザイナーやバイヤーの思いが伝わることが大事」との思いから企画した。「普段は聞く機会のない、他社の商品に対する考え方を知る機会」を生かすため、今回は販売員だけでなく商品企画分野で働く社員も参加できるようにしたという。
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