東日本旅客鉄道(=JR東日本)は、駅構内のロッカーについてEC商品の受け取りをはじめとした新たな物流サービスの提供を開始する。これに伴い、7月3日付でロッカーの多機能化と駅物流拠点の推進に向けた新会社として、JR東日本スマートロジスティクスを設立する。
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同事業ではまず、新型ロッカーを今後3年間で首都圏に約1000台(約3万口)導入。具体的には預け入れが主な用途のロッカーについて、ウェブアプリ上での空き状況の検索を充実させるほか「予約、預入、受取、発送」の1台4役の機能を整備するなどロッカーの多機能化を進め、駅を物流の拠点にしていくという。
顧客の需要に応じて各種サービスに割り当てるロッカー口数を変動させることで、各駅のニーズに適したサービスを提供していく考え。また、冷蔵機能を搭載したロッカーも導入する考えで、多様な預け入れや受け取りに対応できる環境を整えていく。
活用事例としては、ECで購入した商品を生活動線上の駅ロッカーで受け取ることができるような提案があり、将来的にはエキナカ・駅ビルなどでの購入商品についても、営業時間外に受け取ることができるようにするという。
そのほか、産地直送商品の受取列車荷物輸送である「はこビュン」を活用した産地直送の商品の受け取りも可能にしていくほか、クリーニングや薬局などとの連携も通じて、それらの商品を同ロッカーを拠点にして受け取りができるように推進していく。
なお、今回設立する新会社はグループのJR東日本クロスステーションの子会社である東京ステーション・サービスのロッカー事業や、JR東日本環境アクセスのロッカー事業を統合したもの。ジェイアール東日本物流の100%子会社として運営し、ロッカーと物流の連携を推進。貸ロッカー業、スマートロッカー業などを行い、首都圏エリアのエキナカを中心に展開する。今後は地方圏やマチナカへの展開も予定している。
同社によると、今回の取り組みを通じてECビジネスにおけるラストワンマイルの課題や、物流の「2024問題」が抱えるドライバー不足などの社会的課題の解決に貢献することを期待。グループで掲げる「日常生活における時間価値を高めるサービス」の実現を加速させていく考え。
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