広島を代表する地元百貨店である福屋(本社広島市)が、2024年1月14日に尾道福屋(広島県尾道市)を閉店することが5月8日に分かった。尾道福屋は1994年4月にJR尾道駅前の再開発ビルの核テナントとしてビルの地下1階から地上1階、地上2階に入居。売場面積は4,960平方メートル(約1,500坪)で食品、衣料品などを扱っていた。福屋は閉店理由として、ビルのテナント区画を所有する第三セクターの尾道駅前都市開発との賃貸契約(30年)が来年3月末に満了し、また「人口減少、コロナ禍により、客の購買方法が多様化した」ことを閉店理由に挙げている。
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福屋は未上場企業であるので、決算公告から同社の最近2年の決算主要数字を抜き出してみた。
2021年2月末決算
売上高:404億7,100万円(−18.0%)
営業利益:−10億5,000万円
経常利益:−8億円
純利益:−10億1,600万円
2022年2月末決算
売上高:423億4,300万円(+4.6%)
営業利益:−7億4,600万円
経常利益:−6億5,800万円
純利益:−6億2,900万円
コロナ禍の影響が未だに尾を引いている。尾道福屋の閉店もそうした事情を反映したものだろう。最近も名鉄百貨店一宮店が1月31日に閉店することが発表されたばかりだ。一宮市(人口約38万人)、尾道市(人口約12万5,000人)のような人口約10万〜40万人くらいの都市では百貨店の経営は難しくなっているということだ。現在日本百貨店協会によれば2022年4月末時点で百貨店協会加盟店舗数は190店舗だった。ピークは1991年の268店舗だが、コロナ禍で決定的なダメージを受けて、閉店を決意した地方店はまだありそうである。
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