トマッソ・サントーニCEO(最高経営責任者)
「デイト」はこの数年で、大きく成長しているイタリア発のスニーカー。個性とスタイリングのしやすさを強みに、22年のセールスは前年比35%増となった。扱い店はEU、英国、米国、日本、韓国などで900店を超える。その魅力や今後の計画を聞いた。
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(聞き手=須田渉美)
ブランドを始めたのは06年です。当時は、創業した4人で1足の靴のアイデアを出し合っていました。今は創業メンバーのエミリアーノがメインのデザイナーとして指揮を取り、後から入ってきた3人のスタッフもデザインを出して、最終的に皆で話し合って商品化するかどうか決めています。数年前まではベーシックな形が中心でしたが、大ヒットした「フーガ」をきっかけに、ユニークな意匠へと幅が広がりました。
エミリアーノは必ず最初に、白紙にデザイン画を手描きします。足首のカーブなど横から見たバランスを確認して少しずつ書き足し、ブランドのらしさを残して特徴を出していきます。それを3Dのデータへとスキャンして仕上げていく。
たくさんの素材を組み合わせていることや物流の問題もあり、コロナ禍の2年はとても大変でした。それでも、20年から22年にかけて売り上げは倍増しました。難しい時期でも、消費者の心に響く価値あるものを提供できたと思います。
日本市場も大きく伸びました。日本はディテールへのこだわりが強いと感じていますが、それが自分たちのクリエイションに影響している面もあります。現状はウィメンズの売り上げに偏っていますが、グローバルでは55%がメンズのシェアです。日本でもメンズを伸ばす余地はあると思います。
新たな取り組みでは、直営店の増設を考えています。ミラノとフィレンツェで1店ずつ運営していますが、ミラノやローマに新規出店したい。できれば東京にも出したい。クリエイションでは、生産時の残革を生かしてリミテッドコレクションを作れたらいい。商品開発も含めて毎年少しずつ、成長していくことを大事にしています。
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