屋内着用が個人判断になってもマスク姿で往来する人が目立つ(15日午前、東京都千代田区で)
新型コロナウイルス感染対策のマスク着用は、3月13日から政府が指針を緩和し、屋内では「原則着用」から「個人の判断」になった。販売現場では来店客にマスク着用を求めない一方、接客するスタッフは着用を継続する企業が大半だ。ただ、店内の飛沫(ひまつ)防止用アクリル板を撤去するなど、感染症法上の分類が「5類」に変更になる5月8日に向け、慎重に緩和を進める動きもある。
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三越伊勢丹グループは、国内百貨店20店を含めた運営する商業施設で来店客へのマスク着用依頼を12日に終了し、13日以降のマスク着用を客の判断に委ねている。従業員は来店客や自身の安心・安全のため、当面の間マスク着用を継続する。
百貨店やルミネ、SC各社のほか、ファッション小売りでも店内のマスク着用に関しては同様の対応だ。小売り、流通団体共通のガイドラインに沿い、各テナントはディベロッパーのルールに合わせている。関連して、マスク着用を呼びかける看板やPOP(店頭広告)を撤去する動きもある。
マスク以外の感染対策は対応が分かれる。高島屋と三越伊勢丹は従業員の検温、店内の定期的な換気と消毒などを続けるとし、多くの企業は出入り口の消毒液の設置を継続。ビームスとユナイテッドアローズは、レジ前などに設置していた飛沫防止用アクリル板を13日に撤去。ベイクルーズはこれまで、試着時のフェイスカバーを客に持ち帰ってもらっていたが店舗での破棄を再開した。
感染対策の緩和は、5月の5類変更まで慎重な見通しだ。業界団体は新型コロナ感染拡大予防ガイドラインを5月8日に廃止することを決めており、当面はマスクの統一的な着用推奨を行わず個人の判断に委ねることにしている。小売企業も、販売スタッフのマスク着用を個人判断とする方向で検討するなど、対応はさらに変わりそうだ。
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