「本体と事業会社のコミュニケーションの強化を図る」と岡藤会長CEO
伊藤忠商事の岡藤正広代表取締役会長CEO(最高経営責任者)は1月24日、大阪市内で会見を開き、4月から立ち上げる「グループCEOオフィス」を通じて「本体と事業会社のコミュニケーション強化を図る」と述べた。伊藤忠グループにおけるより一層の一体化を図るため岡藤会長CEOが直接的に指導する体制を整える。働き方改革では、朝型勤務制の導入などによって「社内の出生率が大幅に向上した。労働生産性も大きく改善した」と成果を強調した。
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4月1日付組織改編でグループCEOオフィスを新設する狙いについて、岡藤会長CEOは「従来以上に直接的にグループ各社への指導・統括の役割を担うことになる」としている。第8カンパニーのビジネス、横串機能強化、新規ビジネス開拓などに関しては、岡藤会長CEO統括の下、石井敬太社長COO(最高執行責任者)が管掌すると共に、中宏之取締役執行役員CSO(最高戦略責任者)がグループCEOオフィス長に就く。岡藤会長CEOは「バーチャルな組織体のグループCEOオフィスを通じて、グループエンゲージメント強化、経営人材の育成およびグループ経営者の選定・審査などに関する実務を担う」としている。
働き方改革では「朝型勤務制の導入などによって(女性1人当たり)の出生率が12年度の0.6から、21年度には1.97まで向上した。労働生産性も10年度と比較して現在は5.2倍(連結純利益÷単体従業員数)にアップしている」とその成果を強調した。
4月1日に伊藤忠商事繊維カンパニープレジデントに就任する武内秀人執行役員ブランドマーケティング部門長に対しては「当社の繊維事業は他の商社との位置づけが異なる。コロナ禍のなかスポーツ領域などで仕掛けを講じてきた。まずは利益を着実に積み上げて通期純利益300億円を目指してほしい。多くの伊藤忠OBに対して〝親孝行〟をしてほしい」と述べた。
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