フリマアプリの最大手メルカリの2022年6月期決算が発表になった。それによると、
・売上高:1470億4900万円(前年比+38.6%)
・営業利益:−37億1500万円(前年51億8400万円)
・経常利益:−38億9600万円(前年49億7500万円)
・親会社株主に帰属する当期純利益:−75億6900万円(前年57億2000万円)
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2018年の株式上場以来、前期にやっと黒字化していよいよ結実期を迎えたと思いきや、またまた赤字決算に逆戻りしてしまった。+38.6%の増収にもかかわらず赤字になった原因は、簡単に言ってコロナ禍が収まって世界全体が脱・巣ごもりへ戻っている中でEC市場全体に逆風が吹いて成長が純化したことがあげられる。復活したリアル店舗との競合、フリーマーケットでの競合激化で宣伝・広告費が増大していることがやはり大きな要因になっているようだ。また米国事業では初めて流通総額が減収するなど、米国事業メルペイなどの先行投資を利益源である国内フリーマーケット事業で補えなかったというのが真相だ。
メルカリ社の決算分析では、こうした先行投資は十分想定内のことで、第4半期だけ見れば黒字であったことで、今後「実がなる種蒔き」だったことが証明されており、今回の赤字は単なる通過点に過ぎないという強気の見方が支配的である。
では、この決算を株主市場はどう見ているのかを検証してみると、8月8日の決算発表時の終値は2304円、次の8月9日の終値は2090円、8月10日の終値はなんと1981円と2000円を割り込んでいる。しかし、8月12日の終値は2074円、8月15日の終値は2178円、8月16日は2278円とジリジリと盛り返している。どうもこの赤字は通過点という見方が市場では優勢のようだ。コロナ禍真っ只中の2021年11月に7000円台をマークした同社株、ここは絶好の買い場と見ている投資家が多いようだ。
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