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まもなく参院選 「選挙ギャルズ」「投票認証ショット」「選挙割」...SNSで投票呼びかける動き広まる

「選挙ギャルズ」公式インスタグラムより

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まもなく参院選 「選挙ギャルズ」「投票認証ショット」「選挙割」...SNSで投票呼びかける動き広まる

「選挙ギャルズ」公式インスタグラムより

 第26回参議院議員通常選挙が、7月10日に投開票を迎える。企業やブランドが選挙に絡めたキャンペーンを行っているほか、インスタグラム上ではキャッチーなヴィジュアルと分かりやすい文章で候補者や選挙の争点を解説しながら投票を呼びかけるアカウントの動きも活発化している。韓国発の"投票認証ショット"と呼ばれるカルチャーから、ギャル語で政党や候補者を紹介する突如現れた謎の団体「選挙ギャルズ」まで、選挙に絡めた多様な動きをピックアップした。

"投票認証ショット"、選挙行くなおじさん出現...加速する多様なアクション

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●「#投票ポスター2022」

 平山みな美(グラフィックデザイナー)、惣田紗希(グラフィックデザイナー/イラストレーター)、岡あゆみ(編集者)の3人が中心となるプロジェクト「#投票ポスター2022」では、イラストレーターやアーティストなどさまざまなクリエイターが多様なアプローチで「投票をテーマにしたポスター」を制作。

■#投票ポスター2022:公式サイト

●「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」

 映像作家 関根光才と映像プロデューサー 菅原直太が中心となり昨年始動し、大きな話題を集めた「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」。今回の選挙に際し、長澤まさみ、コムアイ、池田エライザ、松重豊、高良健吾ら総勢26人の俳優やアーティストなど著名人が出演する動画を公開している。

■VOICE PROJECT 投票はあなたの声:公式サイト

●「投票認証ショットチャレンジ」

 韓国では選挙の際、投票を済ませたことを報告する"認証ショット"を撮影し、アイドルや俳優たちが続々とSNSへ投稿することで知られている。そんな認証ショットが撮れるタトゥーシールを新大久保で配布している団体「投票認証ショットチャレンジ」は、K-POPファンたちが集まって立ち上げられたという。

●「女性に投票チャレンジ」

 「日本の国会に女性議員を増やしたい」といった思いのもと集まった有志によるチャレンジ企画「女性に投票チャレンジ」。選挙の仕組みなどを紹介しているほか、女性議員を増やす必要性を説いている。

■女性に投票チャレンジ:note

●「選挙行くなおじさん」

 インスタグラムアカウント「選挙行くなおじさん」のプロフィール欄に書かれているのは「若者よ選挙に行くな!」というキャッチーなメッセージ。気候変動や憲法改正などの選挙の争点となるトピックを分かりやすく紹介している。

●「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト 参議院選2022」

 デプトカンパニー代表でアクティビストとして活動するeriが発起人の一人として参加。市⺠からの質問や問題点を各政党に質問し、その回答を開示しているアクションとなっている。

■みんなの未来を選ぶためのチェックリスト 参議院選2022:公式サイト

●「WE WANT OUR FUTURE」

 デプトカンパニー代表のeriが発起⼈の一人として⽴ち上げた「WE WANT OUR FUTURE」。7月8日には音楽を通して選挙、政治を考えるためのイベント「WE WANT OUR FUTURE」を開催した。インスタグラム上では、「アンダーカバー」デザイナーの高橋盾、音楽家の蓮沼執太、「ケイタマルヤマ」デザイナーの丸山敬太、「クードス」デザイナーの工藤司、クリエイティブディレクター 源馬大輔、俳優 二階堂ふみ、マルチクリエイターの野村訓市ら各業界で活躍する人々が投票を呼びかけるメッセージを寄せている。

●選挙割「Vote with Nagi 2022」キャンペーン

 フェムテックブランド「ナギ(Nagi)」を運営するBLAST Inc.は、参議院議員選挙で投票した人を対象とした「Vote with Nagi 2022」キャンペーンを実施。ナギのショーツ1枚につき5%OFFとなるほか、1枚につき100円を女性支援をする一般社団法人Colaboに寄付するという。

■Vote with Nagi 2022:特設ページ

「選挙ギャルズ」アカウント運営者に直撃

 選挙に焦点を当てた数あるSNSの中でも、独特の言い回しで一際存在感を放つインスタグラムアカウントのひとつが「選挙ギャルズ」だ。政党や各候補者の特徴や、選挙ボランティアへの参加方法、投票方法など、さまざまな選挙関連情報をギャル語で発信している。

 「選挙ギャルズ」の主要メンバーはさき氏(24歳)。サステナビリティ関連のコンサルティング企業に勤務する東京都内在住の会社員だ。さき氏を含む18~24歳の10人程度で活動しており、メンバーはウェブマーケティング系企業に勤める会社員や看護師、大学生、フリーターなどバックグラウンドはそれぞれ異なり、居住地域も東京都、関西圏、九州、北海道など全国に散らばる。インスタグラムを活用した情報発信を主な活動としており、4〜5人のコアメンバーが分担しながら投稿内容やロゴやヴィジュアル等のクリエイティブ、文章を制作しているという。

「選挙ギャルズ」を立ち上げたきっかけは?

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今動いているメンバーで、去年の衆院選の際にボランティアに参加したことがきっかけでした。それから市議選や県知事選など、"推し"を見つけては応援に駆けつける活動をしていた中で、若者が選挙に関わるということが、自分たちにとって、そしてその街にとって、どれだけ意義があることなのかを実感し、その経験で培った知識やボランティアのノウハウを含め、もっと同世代に広めていこうと思いインスタのアカウントを立ち上げました。

なぜ、「ギャル」をフックにした情報発信を行っているのでしょうか。

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以前、選挙ボランティアをしていて感じたのが、黒いスーツ着たおじさんや、高齢のおじいちゃんおばあちゃんがほとんどで、若い人が本当に少ないなということ。私たちのようなおしゃべりが好きな、テンションの高い若者なんてどこの選挙に行ってもレアキャラだったので、自分たちのことを「ギャルズ」と呼ぶようになりました。

ちなみに私たちの「ギャルズ」は、俗に言う見た目のギャルではなく、「イケてる」という意味合いで使っています。社会課題に関心を持って行動する「ウチら、イケてね?ぎゃっる」という感じですね(笑)。見た目は平成ギャルのようなド派手さは無く、至って普通の今どきのスタイルです。

情報発信に際して、心がけていることはありますか?

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実は特に意識して心がけていることはほとんどなくて、いつも自分たちが仲間内で対話している内容を「ありのまま」に情報発信をしています。

とはいえ、選挙や政治のことは複雑なことが多いのは事実で。例えば公職選挙法や政治情勢など、初めての人には分かりづらいかも、と思う情報はとにかく簡単に、そして自分たちがいつもやっているテンション、マインドがより伝わるようにしています。

「選挙ギャルズ」での活動を通じて、どのような反響がありましたか?

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活動をスタートしてまだ1ヶ月程度しか経っていませんが、私たちの表現の仕方もたくさんの方に気に入ってもらえているようで、「分かりやすい」「政治へのハードルが下がる」「シェアしやすい」と、とにかくたくさん拡散していただいています。

「初めて選挙ボランティアに行ったけど、選挙のイメージ変わった」といったDMを頂いた時には、メンバー一同「生きててよかったわ~!」と喜びを噛み締めていました(笑)。

「選挙ギャルズ」の活動を通じて、どのようなことを伝えていきたいですか?

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政治は私たちの暮らしそのものです。選挙は自分の暮らしがかかった、いわば一大お祭りイベント。そのくらい身近で重要なものだからこそ、もっと気軽に関わってみて欲しいと思っています。

私たち以外にも政治や選挙に関して分かりやすく情報発信をしているアカウントはたくさんありますが、そこにリーチするまでに大きな境界線があるのではないかと思っています。政治や選挙に触れる時は「知識がないといけない」と思われがちですが、私たちのアカウントを見て「こんなテンションでもいいんだ」ということが少しでも多くの人に伝わればいいなと感じています。

参院選後の、今後の「選挙ギャルズ」としての活動や目標について教えてください。

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「選挙ギャルズ」としての今後のことは、具体的にはまだ決めていませんが、私自身は来春にある地方統一選挙で引き続きボランティアや選対としての活動をしていこうとは考えています。SNSの情報発信は選挙の有無に関わらず続けていきたいと思っていますが、地方統一選挙はかなり大きな動きになるので、それに向けて準備をしていくことになると想定しています。

私たちの活動目標は、とにかく選挙に携わる同世代を増やすことで、社会への関心を高めていくことです。選挙ボランティアはやり始めると楽しいので、その楽しさから選挙や社会のことを自分事化するきっかけになってもらえたらと思っています。

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