皆さんこんにちは。
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USです。
ようやくコロナも落ち着き、街に活気が戻りつつあるように感じます。
付き合いのあるOEM業者さんに、今秋冬の商談状況を聞くと、取引先や取扱いアイテムにもよると思いますが『一番酷い状況からは良くなりつつあり、一型あたりの発注数量も増加傾向にある』とお話されるところも出てきました。(逆に受注がドンドン減っている、という事を話しされる会社もありますが(;_;))
先日、とあるOEM業者さんから
「新しい会社と取引が始まり、その会社から洗濯表示を作成するために検査を取ってほしいと相談された。最低限の検査をしたい」
と相談がありました。
OEM業に従事されている方や、その辺りと取引のある方はご存知だと思いますが、洗濯表示は適当につけている訳ではありません。(つけられている業者もごくたまにありますが)
適当に決めてしまうと、消費者から『洗濯したら大きく縮んだ』とか『ドライクリーニング出したら色が変わってしまった』等の申し出が発生し、商品や会社に対して信頼が損なわれる可能性があります。
消費者に対して、責任を持って洋服を販売しようとしている会社は、『染色堅牢度試験』という試験や、『寸法変化率』という生地の試験結果を基に洗濯絵表示付記用語の決定をしています。(その試験に準じた内容で評価を行い、決められている場合もあります)
まず、『染色堅牢度試験』というのは何かというと、簡単に言うと外的な影響で色が褪せたり、色が移ったりしないかを確認する試験です。
洗濯絵表示を決めるにあたり、染色堅牢度は下記項目が最低限必要になります。
・洗濯堅牢度→洗濯液による影響を見ます
・ドライ堅牢度→ドライクリーニングに使用される溶液による影響を見ます
上記2項目で、溶液の影響で色が褪せてしまうものは、影響のある溶液を使用不可にすることで色褪せ事故を防ぐことができます。
【補足】『耐光堅牢度→光による影響』も自然乾燥で陰干しのするかを決める際に必要となりますが、どんなにこの項目が良い結果だったとしても、日向に干すと色が褪せてしまいますので、ここは耐光の結果に関係なく陰干し表示にすることが多いです。
次に、『寸法変化率』というのは簡単に言うと外的な影響でどのくらい元の状態と比較して伸びたり、縮んだりするかを確認する試験です。
洗濯絵表示を決めるにあたり、寸法変化率は下記項目が最低必要となります。
・家庭洗濯機法→家庭洗濯機による処理の影響+乾燥方法(吊り干し、平干し、タンブル)による影響を見ます
・ドライクリーニング法→ドライクリーニングによる処理の影響を見ます(ドライクリーニングの乾燥は基本的にタンブル乾燥です)
上記2項目で著しく伸びたり、縮んだりするものは処理方法として向いていないので処理不可にしないといけません。
紹介してきた試験内容は『最低限』の物です。
製品の中で濃い色と薄い色を組み合わせたような物は『色なき』を見たり、特殊プリント(フロッキーやラメプリント等)の場合は複数回の洗濯に耐えることができるかの確認試験をしたりしています。
最近の洋服は昔に比べると色が落ちて他の物に移ったり、洗濯して縮んで着れなくなってしまったりすることが減った様に思います。
それは日々、製品性能の向上を目指して取り組まれている方々のお陰と、きちんと適正な取扱い表示ができているお陰だと思います。
自分は販売員時代に、消費者から商品について申し出があると『うちの商品あかんなー』なんて思っていたこともありました。しかし前述の通り適当に洗濯絵表示を決めている訳ではないので、適正な扱いをしている限りは大きな問題は起きないはずです。(残念ながら問題発生がゼロではないですが。。。)
洋服販売に従事されている方は、「洗濯絵表示を守って洋服の取扱いをすると大きな問題はおこらないはず」という自信を持って消費者対応をして頂きたいと思います!
以上、USでした〜。
ツイッターもやっています。@SCYE333
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