PHOTO:SEVENTIE TWO
紳士服チェーン大手のAOKIホールディングス(以下AOKI)は5月23日、複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」などを全国で展開しているランシステム(本社:埼玉県、代表:日高大輔)を子会社すると発表した。AOKIは6月8日付けで、ランシステムが実施する第三者割当増資での株式引き受けと既存株主であるアニヴェルセルHOLDINGSからの株式取得で、同社株の50.71%を取得する。今回の両取引での取得総額は8億8786万円。
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ランシステムは、複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」のほかに、アミューズメントカジノの「ジクー」やコミックを取り揃えたカプセルホテル形式の「コミカプ」などを手掛けている。同社の2021年6月期通期連結決算は、売上高は49億1800万円、営業利益は6億3300万円の赤字、親会社株主に帰属する当期純利益は9億5100万円の赤字で、コロナ禍の影響で営業利益、当期純利益ともに2期連続の赤字に陥っている。
一方のAOKIは、スーツ市場が縮小するなか、新業態への進出やヒット商品の開発を加速させている。2021年にはシェアオフィス事業「AOKI WORK SPACE」を立ち上げ、「快活CLUB」などと連携しながら関東郊外を中心に5年後をめどに100店舗の開業を目指す。今回のランシステムの子会社化もこうした動きの一環だ。さらに、パジャマのリラックス感をスーツに取り入れた「パジャマスーツ」が累計販売数8万着を超えるヒット商品となり、AOKIの商品開発力を知らしめた。AOKIのグループ内で今後どのような相乗効果をもたらしていくのか注目したい。
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