岡山本店5階に移転した「ロフト」。若い新規客の来店や既存顧客の利用が増えている
天満屋(岡山市)は、「ロフト」などのFC店を広げている。百貨店やエリアの魅力を高めること、自社運営による地域客ニーズ把握などが狙いだ。また、顧客・消費者との接点を広げることを狙いに、自社ECやアプリの強化を進めている。
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(吉田勧)
ロフトのFC店は、4月28日に天満屋ハピータウン岡南店1階(売り場面積約535平方メートル)に開設し、計7店となった。隣接する岡山ロッツの閉店に伴い、3月2日に岡山本店5階(678平方メートル)に移転開設したものを含め、津山、福山、福山ポートプラザ店、米子しんまち天満屋の同社百貨店内のほか、高松・丸亀町グリーンに出店している。
百貨店店舗へのロフト開設はほぼ完了したことから、今後は百貨店外でFC店舗を増やしたい意向だ。このほか、福山店、米子しんまち天満屋に「好日山荘」、空港やバスステーション、病院といった施設内で「セブンイレブン」を運営している。「自社のノウハウになる。地域ニーズを実現するためにはFCを少しでも広げた方が良い」(斎藤和好社長)との考えだ。
来店に至るまでの接点として重視しているのが「デジタル化」。その一つとして強化しているのが自社ECで、20年度売上高は前年比約50%増、21年度は取り扱い商品数を増やし、さらに約10%増と伸ばした。22年度もは3、4月は約50%増と伸びが拡大している。税込み5000円以上購入での送料無料キャンペーン効果が大きいとみている。EC、電話注文を含めた店舗受け取りサービスも百貨店および天満屋ストアの一部店舗でも開始した。今後もECの品揃えを順次広げていく方針だ。また、「天満屋アプリ」の会員数増とコンテンツの魅力化に力を入れていく。このほか、デジタル化の一環で、今春の美術画廊の改装を機に、ほとんどの展示・販売商品をアーカイブを含め、VR(仮想現実)で見られる「美術画廊VRギャラリー」をホームページに開設している。VRがきっかけとなった注文もある、という。
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