Chim↑Pomの公式インスタグラムより
アーティスト集団チンポム(Chim↑Pom)が、4月27日にグループ名を「Chim↑Pom from Smappa!Group」に改名するとインスタグラム上で発表した。これに伴い、4月27日から展覧会「Chim↑Pom from Smappa!Group」を品川区のアートギャラリー「アノマリー(ANOMALY)」で開催。同時開催として4月30日から墨田区のアートギャラリー無人島プロダクションで回顧展「いつのことだか思い出してごらん」もスタートする。
Smappa!Groupは新宿歌舞伎町でホストクラブや、ギャラリー兼バー「デカメロン」、歌舞伎町初の書店「歌舞伎町ブックセンター」などを手掛ける企業で、街のゴミ拾いや地元行事へも参加。同企業の会長は、チムポムのメンバー エリイの夫である手塚マキ氏で、手塚氏自身も歌舞伎町商店街振興組合の常任理事として街の治安向上に努めている。チムポムはこれまでSmappa!Groupとの協働で、「LOVE IS OVER」をはじめ、スクラップアンドビルドプロジェクト「また明日も観てくれるかな?」展や、「にんげんレストラン」など代表的なプロジェクトを開催してきた。
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チンポムは改名の経緯を、「ハッピースプリング」展の設営費などを賄うためにの協賛金を複数企業に募ったところ、Smappa!Groupからの申し出だけが森美術館に断られたことがきっかけだと説明。森美術館は申し出を断った理由として、六本木ヒルズという「文化都市」の顔に、接客を伴う水商売の会社のロゴは掲載することは街づくりにおけるブランディングにそぐわないと判断したという。
チンポムはこれに対し「社会全体がその多様性を謳う一方で、実態としては公共性よりもブランディングを優先し、いざ自身の問題として直面すると排除する」と違和感を示した上「Chim↑Pomの個展は主催するがSmappa!Groupの協賛はNGとする。これを、アートによる『多様性』と取るか『多様性の搾取』と取るかは議論が必要」とコメント。改名に際し、森美術館に対して「Chim↑Pom from Smappa!Group」を正式名称として全ての媒体や広報物において使用を徹底すること、Smappa!Groupの協賛金受け取りとロゴの掲載を検討することを求めている。
なおチンポムは、ハッピースプリング展において代表作である「スーパーラット」の一部が展覧会の展示作品から排除され、森美術館から約30分の移動時間を要する虎ノ門駅で「共同プロジェクトスペース」として展示されていることに対しても水面下で抗議を続けていたという。
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