ロシアが進行する以前のキエフ
新型コロナウイルスそしてウクライナ情勢が難しい局面を迎えている。
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日本ではオミクロン株の収束の気配が若干感じられ始めたと思ったら、香港や深玔市で新型コロナウイルス感染が急拡大し、深玔市(人口1750万人)は3月14日から3月20日までロックダウンを実施する。ゼロコロナ政策を続けて来た中国に漂う暗雲である。一方依然として1日数万人の感染者が判明しているにもかかわらず欧米では、「新型コロナにはインフルエンザ並みの対応をしていく」という基本的スタンスが見られ始めている。こうした「ただのインフルエンザ並み対応」を導入しようとする動きが日本にもあり、いつこれに踏み切るのかが注目されていた。しかし、ここに来て北京冬季五輪開催のために徹底したゼロコロナ政策を推進して来た「コロナ感染優等生」だった中国に、前述したように感染爆発の危機が迫っているのだ。「世界の工場」である中国だけに、これがどういう展開になるのかは世界経済が重大な事態に陥る可能性も否定できないのだ。深圳市はファーウエイ、テンセント、BYD、ZTE、DJIなどの世界有数の最先端企業が集結している都市なのだ。
それも含め、2020年2月から2年を経過したコロナ禍は、2022年中はもちろん、2023年も続いていくのはほぼ確実だという観測が多い。そのつもりで生きていかなくてはならない。つくづく現代医学の無力を思わずにはいられない。
そして、2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻が重くのしかかっている。NATO軍が介入を自重し第三次世界大戦突入を食い止めているとも言えるが、これをいいことにしてある意味ではロシアの思惑通りの展開になっているとも言える。しかしロシアからの外国企業の撤退が相次ぎ、それを国有資産化しようというロシア政府の動きがある。さらに自国通貨ルーブルの大暴落によるインフレも進んでいる。ロシア経済の今後の泥船化は確実で、狂犬指導部がどんな暴挙に出てくるのかも気懸りではある。ここでもロシアが軍事援助を求めているパートナー国家の中国がどういう動きに出るかがポイントになりそうである。いずれにしてもウクライナ問題は長期化しそうだ。
加えてロシアの孤立で、ロシアが世界有数の原油・天然ガス輸出国である原油市場やロシア・ウクライナが主要輸出国である小麦が市場で高騰を続けている。これが製品価格に波及して全世界でインフレがさらに進んでいる。不景気のインフレ(スタグフレーション)という最悪の事態も予測されるのである。
そして三つ目の不安は、現在(3月15日-16日)に開かれているFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を決する会合であるFOMC(連邦公開市場委員会)後に発表される米国の政策金利の引き上げである。これに対する強気・弱気が交錯してニューヨークのダウ平均株価は3月に入ってから乱高下を繰り返している。政策金利の引き上げは決まっているのだが、それがどのくらいの幅と回数なのかが問題なのだ。いずれにしても、3月18日金曜日にはFRBのパウエル議長による発表が行われ、それによっては現在の株バブルの終焉があり得るかもしれない。最悪の展開だと現在3万2000ドル台のニューヨークダウ平均の3万ドル割れ現在2万5000円台の日経平均株価の2万3000円割れもありそうではある。
以上、今後世界経済を直撃しそうな3つの不安について述べた。
ポイントをまとめると:
①現在中国での急拡大の如何にかかわらず、コロナ感染は2022年そして2023年も人類を悩まし続けるのはほぼ確実だろう。
②ロシアのウクライナに侵攻は長期化を免れず、これに中国がどういう対応をするかがポイントになる。ロシアの孤立で「狂犬化」したロシア指導部の暴走で信じがたい事態(核兵器使用)も起こりうる。そうなれば、第三次世界大戦という悪夢もありうる。
③3月18日金曜日に発表されるFRBの金利政策の内容如何では現在の株バブルの崩壊もありうる。そうなれば世界経済は大混乱に陥るだろう。
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