客の潜在ニーズを引き出す接客力などを審査した
アダストリアは販売員教育に力を入れている。その一つが接客ロールプレイング大会「SSC全国選考会」での取り組みだ。20年から主催を人事部から支店営業本部へ変え、現場に近い各支店とのつながりを生かし、店頭で奮闘する販売員を評価する。「これから先、会社で活躍していく重要な人材」として販売員を応援し、SSC全国大会を盛り上げている。
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支店営業本部は全国6支店を統括し、ブランドを横断的にサポートする。SSC全国選考会を人事部が主催していた当時は自社ECで店頭販売員のコーディネートを掲載している「スタッフボード」で人気の販売員などが目立ち、「優れた接客力を持っていても埋もれてしまう」販売員がいたという。そこで、支店営業本部が主催となり、すべての販売員が参加できるようにしている。
認定は、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナがある。21年11月開催のSSC全国選考会では、ゴールドに全国約1万4000人から18人が選出、さらにそのなかから3人のプラチナ認定の販売員を決めた。推薦は店舗販売員、マネージャー、スーパーバイザーと幅広く募る。
今回は、コロナ下で増えたオンライン接客による選考も初めて実施。2分間でトルソーのスタイリングをカメラに向かって紹介する動画を配信、審査員に限らず店舗販売員も投票に加わった。接客力の審査では、あえて人物像を設定せず、地域特性などから客の潜在ニーズを引き出せるかどうかをみた。
SSC全国大会が目指すのは「店頭販売員のモチベーションをあげる」制度であること。「認定者が販売力を生かせる場や機会を作ることができれば、SSC全国大会の価値も高まるのかもしれない」(小川大介支店営業本部アシスタントマネージャー)。
実際、今回の選考会のロールプレイングを外部講師が解説した動画を教材として共有した。今後は認定者を社内研修で講師にすることも考える。
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