AWAの楽曲リストから、femme fataleの戦慄かなの(左)と頓知気さきな(右)
アイドルユニットのfemme fatale(ファムファタール)が最近きている。どこからどこまでも可愛いで埋め尽くされた彼女らの世界に魅了される女の子、彼女らのようになりたいと願う女の子はたくさんいるのではないだろうか。アイドルというと、なんとなく手が届きそうだったり、愛想がいい子や面白い子が人気を得たりする。完璧さは無くても、いかに「応援したい」と強く思わせる力が強いかが重要な職業だ。しかし、femme fataleはこうしたアイドルの形とは少し違う、同性が憧れを抱くような「見ていたい」アイドルなのである。彼女らの世界を生み出す要素には、様々なものがある。まずは、戦慄かなのと頓知気さきなという2人の女の子。生い立ち、楽曲、そして衣装。そう、彼女らの作るファビュラス(fabulous)な世界にとってファビュラスな衣装は必要不可欠である。今回は、そんな世界を作る今注目の日本人デザイナーとブランドを紹介したい。
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まず、ひとつ目に紹介するのは「ユウショウコバヤシ(yushokobayashi)」。デザイナーの小林裕翔がセントラル・セント・マーチンズ芸術大学在学中に立ち上げたまだ新しいブランドである。「ユウショウコバヤシ」のアイテムは先月に公開されたばかりの『Cupid』で戦慄かなのが着用している。カラーは淡くて可愛らしいけど、編み目がザクザクで印象的なニットだ。このニットからも見て取れるように、毒っぽさとガーリーさ、時にはポップさが絶妙な配分で調合されているのがこのブランドの特徴。「ユウショウコバヤシ」のニットアイテムは、すべて手編みで作られているため、ひとつひとつのディテールが異なる。販売されるどれもが唯一無二のアイテムなのだ。実店舗が無く、オンラインも展開していないため、ポップアップストアや、セレクトショップなどが数少ない入手方法となっている。
もうひとつ紹介したいブランドは、「パーミニット(PERMINUTE)」。このブランドのアイテムがMVに登場するわけではないのだが、「パーミニット」のデザイナー半澤慶樹が『安眠swimming』の衣装デザインを手掛けている。半澤慶樹は文化服装学院を卒業後、ここのがっこうで学び、独立したデザイナーだ。ここのがっこうとは、「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwords)」のデザイナー山縣良和が代表を務める学校で、東京五輪2020で一躍脚光を浴びた「TOMO KOIZUMI(トモコイズミ)」の小泉智貴や、「Kotoha Yokozawa」の横澤琴葉もこの学校の出身者として知られている。「ユニークな実験を通して、そのプロセスから生命と衣装の新しい形を創造する」ことをコンセプトとする「パーミニット」はユニークなシルエットのデザインが多いことが特徴。中でも、個性的なパフスリーブのワンピースが人気で、毎シーズン展開される定番アイテムだ。「ファムファタール」のアイドル感を感じるブランドではないが、年齢や流行りに関係なく着られる綺麗なシルエットの多いブランドである。
彼女らが作り上げるファビュラスな世界には、今回紹介した2人のような様々なデザイナーやアーティストが携わっている。彼女らへの関心をきっかけに、その世界を一緒に作る人々に目を向けたらもっと面白いかもしれない!
公式インスタグラム:yushokobayashi
公式インスタグラム:PERMINUTE
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