アジュバンコスメジャパンのヘアケアブランド「カスイ」
SEVENTIE TWOでは、化粧品関連74銘柄の9月30日終値と10月29日終値を比較して、その騰落率のランキングを作成した。
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10月騰落率ランキングの上昇率1位は、アジュバンコスメジャパンだった。9月30日終値の1090円から10.0%伸ばし、10月29日の終値は1199円。アジュバンコスメジャパンは、関西を基盤とし、美容室などに化粧品やシャンプーを企画・販売し、主に高価格品を扱っている。株価は、まず10月5日から7日にかけ、続けて1200円台の終値を記録し、4日の1088円の終値と比較して、大幅高で続伸した。5日に100%子会社の2Cが、メンズ育毛ブランド「ヌオス(NUOSS)」の販売開始を発表したことが原因だ。「ヌオス」は、アジュバンコスメジャパンと理化学研究所生命機能科学研究センター器官誘導研究チームが、2015年から開始した共同研究によって生まれたブランドで、5日に育毛剤とシャンプー、頭皮用美容機器の販売が発表された。さらに、21日には、7日に新たな育毛剤の特許を取得したとの発表を行い、一時1220円まで上昇した。加えて22日には、2022年3月期の連結決算予想を上方修正したことをうけ、一時株価は、前週末比168円(14.3%)高の、1342円まで上昇した。この連結決算予想では、スキンケア商品やヘアケア商品が順調に実績を伸ばしたなどから、売上高を45億1700万円から47億200万円へ、営業利益を1億2800万円から3億6700万円へ、純利益を5000万円から2億1500万円へ上方修正した。11月1日は1251円で取引を終了したが今後の動向に注目したい。
上昇率第2位にランクインしたのは、総合繊維商社で、繭由来の成分を配合した化粧品などを取り扱うセーレンだ。9月30日終値の2103円から9.1%上昇し、10月29日の終値は2294円だった。セーレンは昨年、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、上半期には自動車メーカーの工場稼働停止やハイファッション事業の落ち込みといった流れをうけ、減益を余儀なくされた。しかし、4月から6月の売上高営業利益率は11.9%と、前年同期の6.9%から急改善した。また、2022年通期の連結経常利益を、従来予想の101億円から107億円に上方修正し、増益率が6.9%増から13.2%増に拡大する見通しと発表した。化粧品ではなく、繊維業の不調が続いていたが、ようやく業績全般が持ち直したとの投資家の判断が上昇につながったようだ。
上昇率第3位は、50代から60代向け中心に、女性用下着や化粧品の訪問販売を行うシャルレだ。9月30日終値の512円から9.0%上昇し、10月29日の終値は558円だった。レディースインナーなどの衣料品類や、健康食品類の販売が振るわない中、ウルトラファインバブル技術を応用したシャワーヘッド「ボリーナ(Bollina)」の販売が好調だ。10月29日には、「ボリーナ」好調により、2022年3月期の連結経常利益を従来予想の6.1億円の黒字から、14.2億円の黒字に上方修正した。訪問販売が中心のレディースインナー等販売事業は、今後も回復の遅れが想定されているが、シャワーヘッドの伸長がその減益を補う形になると同社は予想。
※「SEVENTIE TWO」化粧品関連74銘柄アジュバンコスメジャパン、セーレン、シャルレ、ビューティ ガレージ、エコナック、イワキ、オーベクス、ライオン、ノエビアホールディングス、ナノキャリア、長谷川香料、加賀電子、西川ゴム工業、マンダム、RVH、ロート、ニッピ、セルソース、ナック、資生堂、PALTAC、スクロール、アプライド、ハウスオブローゼ、ミルボン、CBGM、ハリマ共和物産、クニミネ工業、コーセー、アイビー化粧品、東洋製糖、MRKホールディングス、ストリーム、日本精化、ジー・スリー、メディパル、粧美堂、朝日印刷、片倉コープアグリ、シーボン、花王、イデアインタ、MHグループ、不二硝子、ハーバー研究所、インタートレード、ファーマフーズ、フォーシーズ、大木ヘルス、コタ、田谷、ポーラ・オルビスホールディングス、森六、ティーライフ、日本色材工業研究所、ファンケル、チタン工業、日華化学、免疫生物研究所、富士フィルム、あらた、総医研ホールディングス、MTG、大阪有機化学工業、ヤーマン、Ine 、北の達人、ピアラ、プレミアアンチエイジング、アクサスホールディングス、グラフィコ、パス、アイケイ、アイスタイル
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