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メルカリが、100%子会社「メルロジ」を設立し、物流事業を開始すると発表した。「メルカリポスト」やリアル店舗「メルカリステーション」をはじめとした自社のタッチポイントを基盤に、集荷と仕分けのフェーズを自社が担うことで集荷オペレーションの負荷軽減につなげる。また、今年4月から実証実験を行っている梱包レス発送の本格化や、発送前の商品のクリーニングおよびリペアといった付加価値サービスの提供も進めていくという。
メルカリでは利用者数が拡大しており、今年9月の月間利用者数は約2000万人、累計出品件数は20億品(昨年12月27日時点)を突破した。一方で、日本全体の年間宅配便取扱個数50億個うち5〜10%をメルカリの荷物が占め、コンビニ発送では約80%がメルカリの出品物の発送となっている状況で、郵便局やコンビニエンスストア等における集荷オペレーション負荷に課題があったという。メルカリは、対面の接客なしに商品の発送ができる「メルカリポスト」の展開を昨年からスタートしており、全国約1000ヶ所に設置するなどオフラインのタッチポイントの拡充や発送・集荷の効率化施策に取り組んできた。メルロジでは、メルカリポストに加えて全国11ヶ所に出店しているメルカリステーションといった自社が持つ基盤に、独自のデータやテクノロジーを掛け合わせ、効率的な集荷物流網を構築を進める。
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具体的には、これまでヤマト運輸や日本郵便などの配送パートナーが集荷から仕分け、配送までを担ってきたが、今後は自社のタッチポイントで集荷し、仕分けではメルロジによる付加価値サービスを提供。配送はこれまで通り外部パートナーの物流網に頼るかたちとなり、トラック・倉庫等の自社アセットを持たない形での展開となる。
集荷では、利用者の発送・梱包作業の負荷がネックになっていたことから、売れた商品を持ち込むだけで発送が完了する「梱包レス発送」を本格化し、メルロジを通じて梱包レス発送の拡大を推進する。また、繰り返しリユースすることを前提とした梱包発送資材の導入も検討し、配送過程で発生する環境負荷軽減にも取り組む。商品のクリーニングやリペアについては来春にスタートする予定。
メルロジの代表取締役CEOは、2019年2月にメルカリ執行役員に就任した野辺一也氏、代表取締役COOは物流事業への知見を持つ進藤智之氏がそれぞれ務める。設立日は10月28日で、資本金は1億5000万円。今年11月から特定地域で実証実験を開始する計画で、来春からの本格展開を目指す。
メルロジは2024年までにメルカリポストを全国8000ヶ所に拡大する考え。このほか、自社集荷物流網をグループ会社のソウゾウが展開するEコマースプラットフォーム「メルカリShops」の出店者や、メルカリグループ以外のサービスを使ったネットショップ出店者など、外部への開放も視野に入れる。
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