ヤマト運輸とヤフーは10月1日、ヤフーが運営する「ヤフオク!」「PayPayフリマ」向け匿名配送サービス「ヤフネコ!パック」で発送する商品を梱包せずにオープン型宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」に持ち込むと、ヤマト運輸側が梱包した上で発送する実証実験を開始した。コロナ禍で非対面での発送に対するニーズが高まっている中、梱包資材がなかったり、梱包の仕方が分からなかったり、さらに梱包のしづらい商品など梱包での悩みを解消して発送できることにより、ユーザーの利便性向上につなげる。都内4カ所のプドーステーションのほか、ヤマト運輸の営業所(宅急便センター)2カ所の計6拠点で11月1日までの約1カ月間にわたり行っていく。
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実証実験は、生活導線上で商品発送の利用が多い拠点を選択した。プドーステーションは東京メトロ東西線・茅場町駅、同半蔵門線・清澄白河駅、クロネコスタンド豊洲4丁目センター、ヤマト運輸甘酒横丁センターで対応。ヤマト運輸の宅急便センターは阿佐ヶ谷パールセンター、三鷹下連雀3丁目センターで受け付けている。ユーザーはプドーステーションや宅急便センターに発送商品を梱包せずにロッカーへ投函、あるいは宅急便センターの担当者へ引き渡すと、梱包を代行してもらえる。
今回は非対面でのニーズなどを把握することを主目的としていることから、プドーステーションでの代行手数料は無償で、宅急便センターでは500円(税込)を徴収する。対象とするサイズは宅急便60~140サイズ(一部120サイズが上限のところもある)となる。
ヤフーでは、新型コロナ感染症の拡大で、プドーステーションを利用したオークション商品・フリマ商品の発送が増加しているとし、一方で資材が手元になかったり、梱包の仕方が分からなかったり、手間がかかるといったユーザーの声が寄せられているという。またヤマト運輸側でもフィギュアや、購入時に入っていた箱を捨ててしまった家電製品などの梱包で苦慮するユーザーがいるとし、梱包代行のニーズは高いと見ている。
プドーステーションで受け付けた未梱包の商品は、最寄の宅急便センターが専用ボックス(商品を保護する内部仕様となっている)で回収し、センターで梱包(クロネコスタンド豊洲4丁目センターはバックヤードに控える担当者が梱包)。宅急便センターでは、対面で商品を引き取り梱包して発送する。
対象とする商品はヤフオク!やPayPayフリマで取り扱いが可能となっているもので、また宅急便で扱えない商品や冷蔵・冷凍品は対象外。1つの取引で成立した商品をプドーステーションの1つのボックスで入れることができ、異なる取引で成立した複数商品を1つのボックスへ入れることはできない。
実証実験のため、プドーステーションでの利用は無償化としたが、実際にサービス化した際には資材や作業などコストを要することから有償化を検討することになるとしている。
ヤマト運輸とヤフーは、ヤフオク!とPayPayフリマで、非対面の発送に対するニーズが増えていることに対し、来年1月からフルタイムシステムがマンション内などに設置した宅配ロッカー「フルタイムロッカー」から非対面で発送できるサービスの開始も予定。ユーザーは24時間365日の好きな時間に自宅マンションのフルタイムロッカーから発送が非対面できるもので、フルタイムシステムが新サービスに対応するロッカーの設置を順次進めていく。
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