経済産業省は企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)のあり方と今後の政策の方向性などを示した報告書「DXレポート2.1」をまとめた。有識者会議「デジタル産業の創出に向けた研究会」での討議に基づいて策定したもので、昨年12月に公表した中間とりまとめ「DXレポート2」の追補版。DXレポート2で明らかにできなかった「デジタル変革後の産業や企業の姿」を示すとともに、「既存産業の企業がデジタル産業の企業への変革を加速させる」ための政策の方向性をまとめた。
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「社会課題の解決や新たな価値・顧客体験の提供が迅速になされる」「グローバルで活躍する競争力の高い企業や世界の持続的発展に貢献する企業が生まれる」「資本の大小や中央、地方の別なく価値創出できる」ことを「目指すデジタル社会の姿」とし、IT関連産業などに限らず、「デジタル社会の実現に必要な機能を社会にもたらす」のがデジタル産業と定義した。
その上で、デジタル産業を構成する企業を①コンサルティング事業者など「企業の変革をともに推進するパートナー」②情報システム関連企業など「DXに必要な技術を提供するパートナー」③プラットフォーム事業者など「共通プラットフォームの提供主体」④EC事業、コンテンツ事業や自社のデジタルソリューションを他社に提供する大手小売事業者など「新ビジネス・サービスの提供主体」に分類した。
これを踏まえた「変革に向けた施策」として、デジタル産業の四つの企業類型ごとに企業が自社のDXの成熟度を評価することができる「デジタル産業指標」(仮称)と目指すべきデジタル産業の姿に向けた企業の変革の道筋を抽象化して整理した「DX成功パターン」を今年度中に策定し、公表する方針だ。
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