PHOTO:ヒカルのブランド「リザード」とオーダースーツSADAのコラボスーツ
空前のYouTubeブームを迎え、地上波のテレビ番組でも毎日動画投稿で人気を集めるYouTuberたちを見ない日はない。彼らは次々とプロデュースブランドを立ち上げ、ファッション業界にも参入している。「セブツー」でも先日取り上げた、マルチ動画クリエイターかすのアパレルブランド「ボカニー(Boka nii)」は、なんと初日売り上げ驚異の6,000万円超えを記録するなど、YouTuberが手掛けるアパレルブランドの中でもトップレベルの人気を誇っている。今回は大人気YouTuberたちが手がけるアパレルブランドを紹介する。
チャンネル登録者447万人を誇るヒカルは、2019年より「リザード(ReZARD)」を運営している。「リザード」は「着心地の良さを追求し、こだわりを持った上質な生地をシンプルかつラグジュアリーなデザインに」というコンセプトのもと、メンズ・ウィメンズ両方の幅広いアイテムを展開している。同ブランドは数々の著名人とのコラボアイテムも販売しており、これまでには宮迫博之や村上隆とコラボしている。
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太田プロダクション所属の男女YouTuberのヴァンゆんチャンネルは登録者226万人の大人気チャンネル。そのメンバー、ヴァンビとゆんは2020年8月に「アンヴァミー(UNVAMY)」をローンチした。コンセプトは「シミラールック&リンクコーデが1つのブランドで揃うお店」で、カップルで、友達同士で、家族で合わせて着ることが出来るアイテムを展開している。
「地元ノリを全国へ」をスローガンに結成された5人組グループのコムドットは、チャンネル登録者の増えるスピードの速さがSNSでも話題になったYouTuberだ。2020年12月に50万人を突破し、その約2ヶ月後には倍の100万人を突破、そしてその4カ月後にはさらに倍の200万人に達した。波に乗っているコムドットも4月にアパレルブランド「バードッグ(Birdog)」を設立している。コンセプトは「自分たちが着たい服を造る、ついでにアパレル業界の常識をぶっ壊す」。発売当初はファン層の若さに対して「値段が高すぎる」との声がSNSで多く上がっていたが、リーダーのやまとはインスタグラム上で、「僕たちがブランドを始めることで「どうせインフルエンサーの作るブランドはダサい」とか「金儲けのためだろ」みたいな意見が来ることは勿論想定済みです。僕たちはそれを全部ぶち壊すためにアパレルを始めました」「YouTubeは3年目になりましたが、アパレルは初心者です せっかく挑戦するなら『インフルエンサーがやってるブランド』の概念は全部ぶっ壊すつもりだし、手を抜くつもりは毛頭ないです」と反論した。
プロの総合格闘家と登録者数187万人を誇るYouTuberとの二足の草鞋を履く朝倉未来も、7月に「マタン・アヴニール(MATIN AVENIR)」を設立し、アスリートならではの動きやすさを重視したアイテムを販売している。フランス語で「マタン」は「朝」、「アヴニール」は「未来・将来」を意味し、「素晴らしい未来を目指し、全ての始まりの朝を迎える」という想いがブランド名に込められている。
元お笑いタレントのYouTuberのエミリンは、等身大でムリしないおしゃれをコンセプトに、幅広い女性をターゲットとするブランド「エドナ(EDNA)」をプロデュースしている。3月には「オリエンタルトラフィック(ORiental TRaffic)」とのコラボシューズも展開し、全国の「オリエンタルトラフィック」店舗で販売するなど、ブランドの活動の幅も広げている。
そして、登録者数173万人を誇る、中高生の女子を中心に人気の関西出身男女YouTuberのパパラピーズのタナカガも1月にアパレルブランド「ガブガブ(GAB GAB)」をローンチした。タナカガは、「自分の体型とか、似合う・似合わないを気にして我慢せずに、自分が可愛いって思った服を、そのまま着て、みんなにたくさんおしゃれを楽しんで欲しい!」という想いのもと「ガブガブ」を設立し、豊富なカラーバリエーション、サイズ展開、可愛さとかっこよさを両立するアイテムのラインアップを提供している。「ガブガブ」は9月17日から19日にRANDSPACE表参道で初のポップアップストアを開催する予定だ。さらに、当日1万5,000円以上購入した人は、タナカガとの2ショット写真が撮れる権利もプレゼントされる。
8月10日には、登録者87万人を超えるLazy Lie Crazyのメンバーであり、個人でも様々なバスケットボール関連の動画を投稿しているYouTuber・ともやんもD2Cバスケアパレルブランド「アンダーソン(&RSON)」をローンチしたばかりで、14日に販売が開始された。「バスケウェアをもっとおしゃれに着こなす文化を作りたい」という想いのもと設立され、スポーティーに使用できるだけでなく、街に出てもおしゃれに着こなすことのできるアイテムが展開されている。
YouTubeというメディアとYouTuberが持つ影響力が大きくなり、一定のファンを得たYouTuberがブランドを持つお決まりの流れができつつある。服飾の専門学校で洋服作りを学び、アパレル企業に入社してからはパタンナーとしてなどの修行を重ねて、ようやく晴れてデザイナーとして独立、というファッション業界の常識をすっ飛ばして活躍するYouTuberは今後もまだまだ増えていくだろう。
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