ポーラ・オルビス ホールディングス 公式サイトより
ポーラ・オルビスホールディングスが、2021年12月1〜6月期の連結決算を発表した。基幹ブランドのポーラの海外事業が前年同期比55%増に伸長し、各ブランドのECが好調に推移したことで、売上高が同6.3%増の890億5500万円だった。営業利益は原価率の改善に伴う売上総利益の増加により同54.7%増の90億9500円、経常利益は為替差益の計上により同130.6%増の104億7700万円となり、純利益は同673.3%増の70億8600万円だった。
ブランド別では、オルビスを除く全てのブランドで増収を達成。ポーラが、中国市場の売上高が前年同期比96%増と好調を継続しているほか、国内ECも新規客と既存客のいずれも伸長し、ロイヤリティが高い既存顧客を中心にエステ業態が回復。「リンクルショット メディカル セラム」や「ホワイトショットCXS」といったアイコン製品のリニューアルも話題となり、B.A シリーズやリンクルショットシリーズなど高価格帯製品の売上構成比が高まったことで利益率を改善したことも寄与し、増収増益を確保した。
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一方で「オルビス(ORBIS)」は、エイジングケアライン「オルビス ユードット」やUVケアアイテムが好調で商品平均単価が前年同期を上回ったものの、既存顧客の稼働低下により減収減益だった。
育成ブランド部門では「スリー(THREE)」および、「ディセンシア(DECENCIA)」は増収で着地。今年4月に子会社化した「フジミ(FUJIMI)」を運営するトリコに関するのれん及び商標権の償却費等の増加により営業損失が拡大。部門全体の売上高は同4.1%増の79億6500万円となった。
海外ブランドは、ジュリーク(Jurlique)が中国市場でのECの継続的な好調に加え、店舗ではリレーション構築、LTV向上に注力し増収。 H2O PLUSは回復基調となっている。
2021年下期は、ポーラブランドでアプリ開発や各種予約機能を順次拡大し、ビューティディレクター(BD)によるオンラインワークショップ・カウンセリングで新規接点創出を図る。B.A シリーズの新作をフックにオンラインおよび店舗SNSの発信を強化。委託販売組織の一部を法人化することで、ビューティディレクターの多様な働き方の促進や女性経営者の創出、意思決定の短縮化によるビジネススピードの向上を目指す。
中国市場では7月の海南島免税店を皮切りに免税市場への出店を加速し2023年末までに約50店舗体制を目指す。オフライン店舗の出店はロケーションを厳選し、年内に現在の58店舗から70店舗にまで拡大する計画している。
2021年12月期の業績予想は、「フジミ」ブランドを展開するトリコの買収における営業損失をふまえた上で、売上高が前年同期比7.8%増の1900億円、営業利益が同38.2%増の190億円、経常利益が同51%増の190億円、純利益同144%増の113億円を見込む。
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