製菓会社のUHA味覚糖と電気の力で抗菌する圧電繊維「ピエクレックス」を扱うピエクレックスは、「マスクをしてグミをかむことで口内ケアする新スタイルを提案する」と「オーラルウェルネス共同プロジェクト」を立ち上げた。
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コロナ禍で不可欠になったマスク着用で、「口臭が強くなったり、口の中の雑菌が増えるなどマスク生活が口腔(こうくう)環境に悪影響を及ぼすことがわかってきた」。UHA味覚糖は、口の中の環境を整える独自成分「ドゥーマック」を含んだアメやタブレットなどの販売に力を入れている。一方でピエクレックスは、生地が伸び縮みすることで抗菌効果がでるマスクを開発したものの、マスクをしながら日常的に口を動かすシーンをつくることに苦慮していた。
そこで、〝かむ〟ことに着目し、ピエクレックス繊維を使ったマスクを着けグミをかむ共同試験を行ったところ、軟らかいグミよりも硬いグミをかんだ方がマスクの抗菌効果に必要な生地の伸びが大きくなるなど両社の技術に相乗効果があることがわかった。
今後、UHA味覚糖は新商材としてドゥーマックを含む高弾力グミの開発を進め、ピエクレックスはアパレルブランドと一緒になって、グミをかんでもズレにくいといった新しいマスクの開発を急ぐ。互いの新商品の販売や共同キャンペーンなどは早くて年末になる。価格などは未定。
ピエクレックスは村田製作所と帝人フロンティアが昨年、共同で立ち上げた新会社。ピエクレックス製品の第1弾として6月初旬からマスクの卸販売を始めた。大手のアパレル企業やスポーツ用品メーカーとの話し込みを進めており、22年春夏向けで靴下や薄手のシャツなど複数の製品が商品化される見通し。
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