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繊研plus上海に来た当初、「中国アパレル市場は不景気」と指摘されていた。あれから4カ月、いち早く人の往来が戻り、上海の人気商業施設には客がたくさん入り、服も売れて見えるが、「アパレルは良くない」とのコメントを最近また聞いた。
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中国の1~4月消費財小売総額の中で、服の消費はコロナ禍からの反動もあって前年同期比48%増と2ケタの伸び。こうした数値を見つつ、先ほどのコメントを聞くと、市場全体をどう伝えるか少し考え込む。
不景気論は、かつて日本にもあった「バブル景気体験」から出てくる部分もある。客として訪れた上海・古北地区のインポートアパレル店のオーナーはまだ30代。「10年前は商品が即完売するほど、誰もがステータスを求めて服を買いに来たが、今は富裕層だけが客として残っている」と言った後、「それで何も問題はない」とも付け加えた。服の売れ方は変わったが、過去にとらわれていないのがたくましい。
90~00年代生まれの若い世代のおしゃれはどんどん進化し、我々も知るストリートスタイルに活気が満ちている。といっても彼らは特に原宿を知らないし、日本を意識していないとされる。不景気論や日本ファッションうんぬんなどのステレオタイプをいったんリセットし、中国人の今のアパレルニーズをとらえ直す必要があるようだ。
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